温泉、アート、美酒・美食を全網羅できる箱根のラグジュアリーヴィラで体験宿泊!
細かい話で恐縮だが、「ヴィラに到着した時点でバスルームに適温の湯が張られている」というのも、温泉好きにとってはうれしいポイントだった。
もちろん、客室以外のパブリックスペースも充実。ホテル棟側に位置するカフェラウンジでは、厳選した挽きたて豆を使ったコーヒーや紅茶(宿泊客は無料)の提供に加え、専属ペストリーシェフが作るドゥミセックやスイーツを販売。
フリースペースの「フリーバード&テラス」には、ブックディレクターの幅 允孝氏が率いるバッハのディレクションによるライブラリーが設置されるほか、季節によって内容が変わるプレゼンテーション(サマーシーズンはかき氷やフルーツアイスティーが!)サービスも。
よりウェルネスな滞在に軸足を置くのであれば、温泉大浴場やスパトリートメントも外せないだろう。
「1泊2日の滞在ではとても時間が足りない!」というのが率直な感想で、リゾートから一歩も足を踏み出さなくとも、決して飽きが来ることなく、心地いい時間を思う存分堪能できる。
時空を超えた空間が本格懐石の味を引き立てる
ヴィラや温泉で心と身体をリラックスさせた後は、敷地内に“離れ”のように立つ「料亭 俵石」でのディナーへ。こちらは大正初期に活躍した建築家、島田藤吉が1914年に創業した由緒ある温泉旅館「俵石閣」がルーツ。 網代天井や欄間の透かし彫りといった数寄屋建築のディテールをそのまま残しながらリニューアルしており、ヴィラの現代的な雰囲気とは対照的な空間演出が面白い。
旅館の夕食といえば懐石料理が定番だが、箱根リトリートでは歴史的建造物の趣を感じながら、地場の食材を採り入れた本格京懐石をいただく、というスタイルだ。ヴィラの宿泊客は朝食もこの料亭 俵石で。連泊や洋食を希望する場合は、ホテル棟側にあるグリル料理レストラン「ウッドサイドダイニング」の利用もリクエストできるので安心だ。
施設名に冠した「1/f(ワンバイエフ)」とは、波長の法則“ゆらぎ”を意味する。