【毎日書評】徹底した仕事の効率化に効果を発揮する「3つの思考法」
2. 数字思考 徹底的に数値化して考える
二つ目の思考は「数字思考」です。 すべての物事を数字で捉え、数字で語ることができる、というスキルを指します。(42ページより) しかし、「うちの会社でも、『今年の売り上げ目標は1億円』と掲げている」「私は『今月は10件の契約を取ろう』と毎月の目標を立てるようにしている」というようなことは「数字思考」とはいえないそう。 最終的なゴールだけではなく、業務プロセス、つまり自身の行動のすべてを数字で捉えることこそが、効率化に必要な「数字思考」だというのです。 仮に営業職だとすれば、アポイントメント数、商談数、デモ回数、契約件数、売上額などプロセスを細かく分解して数値化するわけです。 記録を継続していけば、商談から契約への転換率や平均顧客単価、リピート率などの数字も算出できます。そこまで正確に業務を数値化すれば、それまで「なんとなく」感じていた自身の不足点が可視化されるのです。 すなわちそれが「数字思考」。現状を正確に把握し、他者や過去、目標と比較することで、不足点があらわになる。つまり、目標を達成するためのプロセスを正しく導き出せるようになるわけです。(46ページより)
3. 全体思考 徹底的にチームで協力する
三つ目の思考は「全体思考」です。 これは、常に全体(チーム)のことを考える、チームワークを重視する考え方のことを指します。(51ページより) 効率重視のトッププレイヤーに、チーム全体を見ない人や、チームワークを乱す人はいないもの。なぜなら、まわりから嫌がられるようなことをしても、社内で仕事を進めるうえでメリットは皆無だからです。 「自分さえよければいい」という個人主義的な考えは、組織の成長を遅らせる要因になりかねません。互いに協力し合い、全員の力を底上げしてこそ、効率的かつ確実に強い組織ができあがります。(42ページより) だからこそ、いつもチーム全体のことを見渡して考える「全体思考」が必要だということです。(51ページより) やるべき仕事だけに集中できれば、当然ながら成果が上がっていくもの。その一方でコストは削減されるため、高い報酬を得られることになり、プライベートも充実するのだと著者はいいます。そんな効率化を実現するために、本書を参考にしてみてはいかがでしょうか。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! Source: 朝日新聞出版
印南敦史