【小泉恵未コラム】チャリンでマイルCSに挑むヴェリアン調教師に、独占インタビュー「来日を決めたポイントは…」
コラムではおなじみのロジャー&花ちゃん夫婦がチャリン(牡4歳、英国)を連れてやってきました! マイルCSに挑むロジャー・ヴェリアン調教師に、独占インタビューです。 ―まずは、この馬で来日を決めたポイントを教えてください ヴェリアン師「今シーズンでの引退を前にもうひとレースと思った時に、前回の(英G1クイーンエリザベス2世Sでの)勝利から29日後のこのマイルCSが、タイミングが合っていたのが一番の理由です。輸送は約48時間かかりますが、いつもリラックスして落ち着いて輸送できる馬なので、問題はないと確信していました。むしろ検疫が明けてからの数日の調整で、スケジュール通り競馬までを過ごせるかが鍵になると思います」 ―直線競馬での勝利が印象的ですが、京都の緩やかに坂の傾斜があるコーナーはどうでしょう 「チャリンは順応性が高くとても賢い馬です。直線コースだけでなく、今年初めにはG2を(3~4角に急カーブがある)サンダウン競馬場で勝っているので、そこは心配ないでしょう」
―義兄弟の中内田調教師(師の夫人が花子さんの妹)の馬とも対戦ですね。何か話をしましたか? 「ミツ(中内田師)とは2カ月前にこのレースについて話しましたが、今週は彼とは詳しい話はしたくありません。僕たちはお互いライバルであることを尊重したいと思います。ロイヤルアスコットやドバイでもミツの管理する馬とレースをしてきましたし、17頭の中でミツの馬だけが対戦相手ではありませんからね」 私の目線ですが、ロジャーと中内田調教師はとにかく穏やか! ヴェリアン厩舎には180頭余の馬がいますが、2人で1頭1頭見て歩き、近づかないと何を話しているのか分からないほど小さな声で、じっくり話しこんでいるのがほほ笑ましい、そんな関係です。 ―3人の子供たちも乗馬をしていますが「日本の競馬の世界へ」と考えることもあるのでしょうか 「長男の瑛士は騎手を目指していますが、この世界は甘くはありません。情熱を持って、本気で挑み続けられるならサポートしたいと思います。子供たちは僕よりずっと日本語が話せますし、日本競馬は強く、将来も明るいです。本人が望むなら、日本競馬という道は、なくはないと思っています」 マイルCSはこのチャリンを本命に、ブレイディヴェーグ、セリフォス、ナミュール、ジュンブロッサム、ソウルラッシュで勝負します。(フリーアナウンサー)
中日スポーツ