バラと本を贈り合うサン・ジョルディの日、東京でも祝う
この日は同じくインスティトゥト・セルバンテス東京で、世界図書・著作権の日を記念した対談「黄金世紀文学の光と影」も行われた。 対談したのは、東京外国語大学名誉教授の立石博高さんとスペイン人歴史学者で作家のアルフォンソ・マテオ・サガスタさん。モデレーターはスペイン文学者で清泉女子大学名誉教授の吉田彩子さん。 立石さんとサガスタさんは、スペイン黄金時代の芸術・文学の栄光やセルバンテスの「ドン・キホーテ」について語り合った。そしてそれが、後世のスペインへどのような影響を与えたか、またイベリア半島にあった国々の歴史の実情や、地理的概念は別として「スペイン」という国家が実質的に誕生したのは19世紀だったと考えられることなど論じた。聴衆は、この対談で、多様性に満ちたスペインの風土と歴史の魅力を改めて認識していた。