航空自衛隊芦屋基地で高濃度PFAS、福岡県岡垣町が上水道の水源で最も濃度が高い井戸からの取水を停止
福岡県芦屋町の航空自衛隊芦屋基地の井戸から発がん性が指摘される化学物質「PFAS」が高濃度で検出された問題で9日、同町に隣接する岡垣町の議会全員協議会が開かれた。町は、上水道の水源で最も濃度が高い井戸からの取水を停止したことを明らかにした。 【写真】地下水で水道を100%賄う熊本市、井戸水から有機フッ素化合物…「もう飲めん」住民も
町によると、同町の上水道は85%が地下水。六つの水源のうち糠塚水源は基地内の南西端に1本、基地隣接地に2本の井戸があり、この2本のうち3号井戸では2020年11月~昨年11月の5回の調査で1リットルあたり200~390ナノ・グラムのPFASを検出した。浄水場を通して給水している水道水はいずれも国の暫定目標値50ナノ・グラムを下回った。
町は、周辺の地形からPFASは基地南西部から同水源へ流入している可能性があると説明。今月6日から3号井戸の取水を半年間停止し、他の井戸への影響を毎月調査する。国の目標値の半分の25ナノ・グラム以下を町の目標値として水質管理を行い、水量不足に備えて新たな井戸の確保にも取り組むとしている。
芦屋基地では、糠塚水源とは別の基地内の井戸から供給されている水について昨年10月3日に調査し、浄化装置のない蛇口1か所で国の目標値の30倍となる1500ナノ・グラムが検出された。