「ゲンバ女子」の仕事や育成支援 松浦社長の熱い思い
一般社団法人を立ち上げ人材育成にも力を入れる
「ゲンバ女子」の仕事や育成支援 松浦社長の熱い思い THEPAGE大阪
最近、男性の仕事と言われていた電気工事など「現場」の技術職に進出する女性が増えている。いわゆる「ゲンバ女子」だが、「エルスリーグローバル」(本店:兵庫県神戸市)の代表、松浦鈴枝さん(42)はその先駆者的存在の1人だ。大手企業の女性電気工事士1期生だった彼女は建築現場の配線、電気工事をはじめ、技術職で活躍するだけでなく、一般社団法人を立ち上げ、人材育成にも力を入れている。「男性と張り合うつもりはないんですが、たとえば、1人暮らしの女性宅の電気工事など、女性のほうが喜ばれることも多いんです。道具も改良し、女性らしいカラフルなものをそろえています。社会貢献事業としてゲンバ女子力を高めていきたいと思っています」と、アツい胸の打ちを明かした。
まさかの技術職「きんでん」初のテクノレディ
松浦さんは兵庫県出身。高校卒業後、関西電力グループの総合設備工事会社、「きんでん」に入社。「CAD希望だったんですが、その年に初の女性の電気工事士を生み出すことになって。私もその中に入っていました」 まさかの技術職で、きんでん初のテクノレディ。周りの期待度も高く、同社初めての電気工事士1期生に。「建築現場の配線、電気工事などに携わる仕事でした。慣れない作業服で現場に行ってました。当時は珍しかったですね。でも、やりがいのある仕事で、自分では天職かもと思ってました」と振り返る。 第2種電気工事士も取得したが、1994年、約3年勤めた同社を退社。出産のためだった。1999年、離婚を機に再び働くことになり、2人の子どもを育てながら、販売業や不動産などさまざまな仕事に従事した。そして2011年、会社を設立し、電気工事業・美容事業を手掛けることに。折しも、LEDがブームで、「取り付けもできれば収入になると考え、業界に復帰することになりました」という。また、一般社団法人「レディース・ライフライン・サポート協会」を立ち上げ、女性技術者サポートの活動を始めた。 「子どもが幼いとフルタイムで働けない女性が多い。資格や手に技術があれば、必要な時間だけでも働くことができる。そう考えて、会社設立だけでなく、一般社団法人も設立しました。女性による女性のための社会貢献事業です」