ダルビッシュ残留が大谷獲得の障害になる?レンジャーズが抱えるジレンマ
今オフにFAとなるダルビッシュ有の動向が、レンジャーズが狙っている日ハムの大谷翔平獲りに大きな影響を及ぼすかもしれない。レンジャーズの地元紙「ダラスニュース」電子版が、「ジェフ・パッサン記者がレンジャーズとダルビッシュとの再契約が実は大谷翔平獲得の障害になるかもしれないと分析した」という見出しの記事を報じた。 ヤフースポーツのシニアライターであるジェフ・パッサン記者が米国のFMラジオ「ザ・ファン・アンド・スキン・ショー」に出演し、レンジャーズのダルビッシュ有と日本ハムの大谷翔平の関係性について語ったが、そのトークの一部を伝えたもの。 パッサン記者は、「レンジャーズは二刀流の日本のスター、大谷翔平を獲得するチャンスがあると思うか」という質問を受け、「もし、あなたが私に5ドル(約550円)をくれて、どの球団が獲得するかを賭けるとしたら、私はレンジャーズに賭けます。しかし、賭けに勝つ自信は全くありません。レンジャーズがダルビッシュをどのように扱っているか、ダルビッシュがテキサスでプレーすることを楽しんでいるかということは明らかで、それは日本でも評価されています。 レンジャーズは日本市場を理解するためのリソースを持ち、時間もかけています。レンジャーズは、日本人選手を知ることを優先し、大谷翔平のように米国に来るかもしれない選手をとてもよく知っています。レンジャーズはビッグマーケットのチームではないが、大谷のような選手に真剣に検討してもらうには、十分なチームであります」と話をした。 レンジャーズは、ドジャースやヤンキースほどの巨大な資金は持たないが、日本選手と日本のマーケットについて熱心に研究しており、大谷が入団を検討する価値のある球団だとしている。 レンジャーズは、すでにリハビリ中の大谷の視察まで行っている。 そしてパッサン記者は、このようにも語ったという。 「国際的なルールもあり、どのチームも大谷の獲得についての調査は持続しながらも、今は、自分たちが約束できること以上は、やらないようにしているはず。正直に言うと、私はこのオフには彼は(米国に)来ないと思います。そうすることによって失うものが、多過ぎますから。もし、彼がとてもメジャーでプレーしたいのなら、契約延長、スポンサー、広告などの収入を得ることになるでしょう。彼の発言やメジャーリーグの関係者からもメジャーリーグに来ることが優先なのは明らかです。しかし、国際選手に関するルールのために、遅れることがあるかもしれません」 昨年12月にメジャーリーグと、選手会が合意した国際選手獲得に関する新規定に触れた。新しい規定は25歳未満の国際選手を獲得するときには、マイナー契約となり、年俸額が大きく制限されることになっている。メジャー移籍のためのポスティングシステムが、今オフに向けて見直されることが明らかになったが、現時点では交渉は成立していない。