「庶民にとって有利な制度」を活用しそびれる結果に、「新NISAに向いていない人」に共通する残念な特徴
また、「永久に非課税という言葉も信じていない」というのも間違ってはいません。たとえば今後、NISA制度に否定的な政党が国民に支持され、政権を取った場合、廃止になる可能性はなくはありません。 そして、「裏があるんじゃないか」という疑問については、「あってもいいじゃないか」というのが私の答えです。 そもそも株式投資というのは、みんなで手をつないでゴールする、最近の小学校の徒競走ではありません。勝つ人もいれば、負ける人もいる。だます人も、だまされる人もいる。非常にシビアな世界です。
もし日銀が高値まで吊り上げて売り抜けようとしているなら、自分が先んじて売り抜ければいいだけの話です。「そうすれば儲かるじゃん」と思ったあなたは、株式投資の適性があります。 そして、もし売り抜けに失敗したなら、それは100%自己責任です。このことが腑に落ちていないうちは、株式投資をやるべきではありません。 ただし、株式投資はゼロサムゲームではありません。日経平均株価が4万円、5万円になれば、ほとんど全員が儲かります。国も儲かるし、あなたも儲かります。あなたの大切な家族も、友人も、そして私だって儲かります。人生を変えるような大金を手にする人もいるでしょう。みんながハッピーになれるわけです。
国が今やろうとしているのは、こういうことです。もし、新NISAが陰謀だと思っている人が本書を読んでいたら、「今からぜひ投資の勉強をしてください」と私は強く言いたいです。 似たような陰謀論として、「新NISAは富裕層優遇だ」という主張もあります。 庶民は生活に苦しんでいる。投資をするお金なんてない。だから新NISAを活用できるのは、お金を持っている富裕層だけだ、という内容です。 これも大きな間違いです。むしろ、富裕層には不利な制度になるかもしれません。というのも、近い将来、金融所得課税の引き上げが行われる可能性が高いからです。