約100年前からラジオ体操の普及推進、車いすテニスのジュニア大会の創出…かんぽ生命がスポーツを通じて地域社会に貢献し続ける理由
約100年の歴史あるラジオ体操の普及と推進
かんぽ生命は、日本人に馴染みの深いラジオ体操推進でも社会貢献を目指している。その結びつきの歴史は長く、さかのぼること96年前の1928年、かんぽ生命の前身である逓信省簡易保険局が先駆けとなり、国民の健康保持推進のため「国民保険体操」として始まったのがラジオ体操である。 以降、ラジオ体操は今日まで『いつでもそばにいる。どこにいても支える。すべての人生を、守り続けたい』というかんぽ生命の経営理念を象徴する重要な事業として普及推進が続けられている。 「サステナビリティ推進部にラジオ体操専門の担当者がいて、全国各エリアにも推進役がいます」と誇らしげな浅倉さん。 「全国共通の出席カードも年間数百万枚、全国の郵便局を通じて小学校などにお配りしたり、小学校向けのコンクールを開き、ラジオ体操の練習成果を動画で募集して表彰もしています」と話す。 地域における人々の結びつきが希薄になっている昨今、ラジオ体操はコミュニティづくりにも一役買っている。 浅倉さんが長野県松本市に出張に出かけた時のこと。「早朝、散歩をしていたら松本城の敷地内に住民の皆さんが集まってきてラジオ体操をしている光景を見た」という。体操を終えた後は皆、笑顔で交流を楽しんでいたそうだ。 そんなラジオ体操のキャッチフレーズは「いつでも、どこでも、誰でもできる体操」 「ラジオ体操には座位のバージョンもありますので、お年寄りの皆さんや、障がいのある方にもできます。そういった意味でパラスポーツと重なる部分があると言えるのではないでしょうか」(浅倉さん)
ウェルビーイング向上で人々の健康と笑顔に寄与
かんぽ生命は車いすテニス以外に一般社団法人日本ボッチャ協会のゴールドトップパートナーとしてボッチャの競技活動も支援している。パラスポーツへの支援やラジオ体操の普及推進に見る活動は、人々が健康に笑顔で暮らせる社会づくりに寄与し、社会課題の解決に貢献したいという創業当時からの指針である。 その柱になるキーワードのひとつが、「ウェルビーイング(Well-being)」の向上だ。 ウェルビーイングとは「well=良い」と「being=状態」から成る言葉で、世界保健機関(WHO)は「個人や社会の良い状態。健康と同じように日常生活の一要素であり、社会的、経済的、環境的な状況によって決定される」と定義している。この点においても立ち返るのは生命保険事業の根幹にある同社の「いつでもそばにいる。どこにいても支える。すべての人生を、守り続けたい」という経営理念。 「お客さま、国民の皆さまに健康になっていただくことは生命保険会社が優先的に取り組むべきマテリアリティ(重要課題)です。そして、ウェルビーイングの向上という意味では、障がいの有無にかかわらず自分らしく挑戦し活躍できるパラスポーツとも親和性があります」と浅倉さん。 さらに「ダイバーシティというと難しく聞こえるかもしれませんが、つまりは障がいのある人も無い人も、若い人もお年寄りも、誰もが楽しく生きられるというのが基本的な考え方。そのことを感じていただくきっかけにパラスポーツはなれると信じています」と続ける。 かんぽ生命は一人でも多くの車いすテニスファンが増えてくれることを願い、今後ますます選手の活動に関する情報発信や体験会などのイベント開催に力を入れていく意気込みだ。 写真/越智貴雄[カンパラプレス]・ 文/高樹ミナ
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