1年で売上がゼロに⁉…経営者が「誰しも」陥ってしまう思いがけない「衝撃の」落とし穴と平凡なサラリーマンでもできる「最善の」回避方法
老後2000万円問題が叫ばれて久しい。しかし、生活水準を落としたくないのであれば「2000万円でも足りない」。政府の経済的支援を当てにすることもできない。現代日本ではサラリーマンであっても資産を形成することが求められている。そんな人は会社を買おう。もしあなたが一般的なサラリーマンならば、既に会社を経営するノウハウを自然と身に着けているのだ。 【漫画】「しすぎたらバカになるぞ」…性的虐待を受けた女性の「すべてが壊れた日」 本連載では、平凡なサラリーマンが会社を購入し成功した例を紹介しながら、具体的に「どうやって資本家として成功するのか」を『いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』(三戸政和著)から一部抜粋して紹介する。 『いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』連載第35回 『リターンが2倍以上の優良企業を見分けるには? …「平凡なサラリーマンでも1億円」成功のための驚くべき絶対法則』より続く
新規営業の可能性を探る
研究・開発のDDが終わり、仕入れと生産体制のDDに問題がなければ、その製品を売っていくシーンに問題や改善箇所がないかを見ていきます。 まず、新規営業をして新しい顧客を獲得し続けることはできるのか、それを可能にする潜在顧客はどのくらいいるのかなどを確認します。 実は、新規営業の部分は、社長が交代することで改善できる一番のポイントです。というのも、中小企業で営業担当部署があるところは稀だからです。新しく営業をしなくとも、既存顧客からの受注で数十年にわたり売り上げを維持してきた中小企業がほとんどなのです。 私の友人が4代目として家業を引き継いだ会社がありますが、彼は事業を引き継いだ後、過去の財務諸表を見てみました。すると、この30年ほどにわたり、ほぼ顧客は変わっておらず、売り上げも60億円の前後1億円程度のブレでずっと推移していて驚いたそうです。つまり、売り上げが増加することで生まれる設備投資やリスクを取ることを嫌い、継続的に同じ売り上げが立つようあえて営業を行っていなかったそうなのです。 もちろん、それでも儲けが出ているわけですから、そこに皆さんが社長として入って新規営業を強化することで、新たな売り上げを作れる可能性があります。 潜在顧客の営業リストを作り、それぞれにアタックしながら新規顧客を作っていくのは常に成長を求められる大手・中堅企業経験者であれば得意の営業活動でしょう。 私が投資を検討した先で、大手自動車メーカーの下請けをずっとやっていた金属加工の会社が、リーマンショックの影響で大手からの発注が止まって困っていたときに、同じ工業団地にある自動車関連産業以外の会社に声を掛けたら、それだけでいろいろと注文が来て、どんどん売り上げが上がったという話がありました。 つまり、それまでは既存顧客のみを見て、工業団地の隣の会社にすら声を掛けていなかったのです。こういうレベルの営業状況でも経営できているというケースは珍しいものではありません。 中小企業において新規営業の部分は、それだけバリューアップの可能性が高いということです。