女性警察官のスカート支給廃止へ 「なくていい」の声 実態に合わせ
新規採用した神奈川県警の女性警察官に制服のスカートの支給を廃止する条例改正案が県議会に上程された。これまでスカートとズボンを支給してきたが、スカートをはかない警察官がほとんどで、実態に合わせたという。可決されれば、来年2月から支給をやめる。 県警によると、新規採用者の制服は「警察官に対する支給品及び貸与品に関する条例」で定め、女性には夏服、合服、冬服でズボン6着とスカート6着の計12着を支給してきた。 どちらをはくかは本人の自由。着用しなくても管理が求められるため、「スカートはなくていい」などの声が上がっていたという。 新人の女性警察官は警察署の交通課に配属されることが多かったが、20年ほど前からは交番に配属されるようになったことも背景にある。犯人を追いかけることもあり、動きやすいズボンが選ばれるようになったとみられる。 県警は試験的に今春以降、新規採用者へのスカートの支給をやめ、ズボンを3着増やして9着としたが、反対意見はなかった。冬服ではスカートは約1万1千円。ズボンは約1万2千円。1人あたり約3万円の費用の削減になるという。 奥原智子・装備課長は「女性警察官の活躍の場が広がり、スカートでは対応できない場面も増えてきた。時代に合わせた制度が求められている」と話した。(村上潤治)
朝日新聞社