大きく羽ばたく「鳳凰」 R368沿いに今年もオブジェ 三重・松阪
三重県松阪市飯南地域の仁柿住民自治協議会(水本安雄会長)の仁柿活性化創造実行委員会(加藤英郎委員長)は15日午後3時、飯南町下仁柿の国道368号沿いに、鳳凰(ほうおう)をかたどった稲わらの巨大オブジェを完成させた。コロナ禍後、社会が未来に向かって大きく羽ばたくよう願いを込めて制作した。来年5月ごろまで展示予定。 同委員会は、伊勢本街道の保全と活用、松阪木綿の原料にする綿作りなどの活動を通じて、地域の活性化に取り組んでいる。巨大オブジェもこの一環で1016(平成28)年の「イノシシ」に始まり、「フクロウ」「昇龍」「招き猫」「アマビエ」「布袋さん」「タヌキ」「カエル」と〝新作〟を発表し、今回9作目。毎年、同オブジェを楽しみに県内外から多くの見学者が訪れる。 伝説上の生き物である鳳凰は、くちばしがニワトリ、顎はツバメ、背中が亀、尾は魚、首はヘビ、前部がきりん、後部が鹿に似ているとされる。オブジェは高さ約6メートル、長さ約11メートル、幅約4メートル。木や竹で骨組みを作り、稲わらは直径3センチにした束を5千束使用した。9月から毎週土日と祝祭日などの計32日間、延べ約210人が参加して完成させた。 責任者の水本秀之さん(66)は「難しかったのは首の部分。胴体から頭にかけて、段々細くなるため、わらを巻いていくのが難しく何度もやり直した」とし、「縁起物の鳥なので、いざ飛び立とうというイメージで翼に思いを込めて作りました。力作をぜひ見に来てください」と話している。 車で来場の人は専用の駐車場へ止め、路上駐車はしないよう注意を呼び掛けている。