岡崎紗絵“村松”、MMTに麻酔科医が必要だということ&自分の居場所を見つける<マウンテンドクター>
杉野遥亮が主演を務める月10ドラマ「マウンテンドクター」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)の第7話「落石事故で迫られる究極の選択!新たなMMTの姿」が、8月19日に放送された。村松(岡崎紗絵)の母・聖子(池津祥子)が院長の松澤(檀れい)の元にやってきたことで、村松が麻酔科医であることを母親に知られることに。聖子は怒りをあらわにし、病院を辞めさせると言って村松を強引に連れ帰ってしまった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】村松が母親に強引に連れ帰らされているのを物陰から見ているオペ看護師・平早紀(トラウデン直美) ■山岳医療の現場を描く作品 本作は、信濃総合病院の山岳医療の現場に放り込まれた青年医師が、さまざまな思いを抱えた山岳医や患者と触れ合い、現実と向き合いながら成長していく姿を、長野・松本を舞台に描く山岳医療ドラマ。 杉野は整形外科医と山岳診療科を兼務する医師・宮本歩を演じ、歩と幼なじみの麻酔科医・村松典子を岡崎紗絵、看護師・鮎川玲を宮澤エマ、歩と典子の幼なじみで焼き鳥店を営む小松真吾を向井康二、循環器内科医・掛川康二を近藤公園、オペ看護師・平早紀をトラウデン直美、救命救急医・小宮山太を八嶋智人、信濃総合病院の院長・松澤周子を檀れい、そして国際山岳医としての資格を取得し、海外での活動経験もある山岳医・江森岳人を大森南朋が演じる。 ■MMTに再び危機発生、村松が病院を辞めてしまうかもしれない MMT(マウンテンメディカルチーム)の一員である麻酔科の村松(岡崎紗絵)は、実家が内科の開業医で、後々そこを村松が継ぐということになっていた。村松に内科の勉強と経験を積ませるために信濃総合病院で働くことを認めていた聖子にとって、山岳医療科に関わっていることを快く思っていなかったが、内科医ではなく麻酔科医だということが分かり、ショックと怒りを隠せなかった。 「まだ仕事があるんです」という村松の言葉など聞かず、「今すぐここを辞めるのよ」と有無を言わせず、村松を連れて帰ってしまった。 これまでにも母親との考え方の違いや微妙な距離感が描かれていたが、今回、村松が内科医ではなく麻酔科医になった理由も明かされている。 ■両親とは血のつながりがなく、孤立無援状態の村松 実は、村松は両親と血のつながりがなく、跡継ぎとして村松家に迎えられ、育てられてきた。村松もその期待に応えようと勉強を頑張ってきたが、違和感を覚えるようになっていた。 聖子に強引に連れて帰ってこさせられた村松は、「私は麻酔科医の仕事に魅力を感じて」と説明しようとするが、「あなたの意見なんて聞いてない!」と一切話を聞こうとしない。それで思わず、「やっぱりそうなんですね。私を引き取ってくれたのは、ただ跡継ぎのためだったんですね」という言葉をぶつけた。 しかし、聖子から返ってきたのはビンタ。父・誠一郎も村松をかばうことはせず、「お母さんの心はもっと傷ついているぞ。お前は我々家族を裏切ったんだ」と村松を責め立てた。 ■研修医の時の麻酔科医の言葉で麻酔の大切な役割に気付く 幼なじみの小松(向井康二)の手助けもあって、聖子の制止を振り切り、山小屋診療所にやってきた村松。そこで、宮本に自分のこれまでと本心を打ち明けた。育ててもらったことは感謝していて、期待に応えようと頑張っていたこと。しかし、「親のために私の人生捧げなきゃいけないのかな」「私が本当にやりたいことって何なんだろう」と考えるようになったという。 研修医のころ、村松と同じくらいの年齢の患者がいて、手術を受けることに対して不安に思っていた。「やっぱり怖いです」という患者に、麻酔科医が「大丈夫ですよ。麻酔が聞けば不安に感じることも怖いと感じることも少しずつ和らいでいきますからね」と優しく声をかけた。 術後、その患者が麻酔科医に「先生の言葉があったから安心できました」と感謝の言葉を伝えるのを見て、麻酔の大切な役割だと分かった。それが村松が麻酔科医を目指すきっかけとなった。 ■落石事故が発生し、MMTに麻酔科医が必要だと分かる 落石事故が発生。カメラマンの長田(谷恭輔)が右足を岩に挟まれ、身動きがとれなくなっていた。事故発生から5時間ほど経過しており、脚の細胞が壊死(えし)し始めている可能性も考えられる。しかも、二次災害を防ぐために、岩の撤去作業は慎重に行わなければいけない状況にある。 命を守る方法は一つしかない。それは右足切断である。苦渋の決断だが、長田は妻と娘からのメッセージを見て、切断を決意。江森(大森南朋)と鮎川(宮澤エマ)も現場に到着し、切断手術が開始。不安でいっぱいの長田に村松は「大丈夫ですよ。麻酔が効けば不安に思うことも怖いと思うことも少しずつ和らいでいきますからね」と声をかけた。 山での処置が終了し、長田がヘリで病院に運ばれていった後、「お前がいてくれて良かったよ。お前の言葉のおかげで患者も安心できた。お前が極限状態の患者の心を守ったんだ」と、MMTに対して厳しい目で見てきた江森が村松に感謝の言葉をかけた。 村松は、MMTに麻酔科医が必要だということ、そして自分自身の居場所を見つけることができたようだ。母・聖子は許してくれなさそうだが、今の村松なら、きちんと向き合い、自分のやりたいことを伝えることができそうな気がする。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部