鞘師里保に井上京子が「プロレスラーになりませんか?」とラブコール
女子プロレスラー・ダンプ松本の知られざる物語を描いた「極悪女王」が話題の白石和彌監督の最新作「十一人の賊軍」が、11月1日(金)に全国で公開される。映画公開を記念し、「ワールド女子プロレス・ディアナ」とコラボレーション。10月13日に東京・後楽園ホールで映画公開記念コラボマッチ「十一人の女軍(おんなぐん)バトルロイヤル」が行われ、鞘師里保が登場した。 【写真】格闘技の聖地に姿を現した鞘師里保 ■鞘師里保、リングに立ち「大変光栄」 映画「十一人の賊軍」は、明治維新の中で起きた戊辰戦争の最中、新発田藩で繰り広げられた歴史的事件・奥羽越列藩同盟軍への裏切り=旧幕府軍への裏切りのエピソードを基に、捕らえられていた凶悪な罪人たちが「決死隊」として砦を守る任に就く物語。 今回のコラボマッチでは、映画「十一人の賊軍」で侍の時代の終わりに命を懸けて戦った“十一人”と同様に、令和の時代に命を懸けて戦う“十一人”の女子プロレスラーが、生き残りを懸けたバトルロイヤル形式で激闘を展開。試合には同映画に紅一点として登場する罪人・なつを演じた鞘師が、スペシャルゲストとして登場した。 場内が暗転。大型モニターにコラボ映像が映し出され、リングアナの掛け声でリングに上がった鞘師は、「はじめまして、映画『十一人の賊軍』から参戦させていただきます。鞘師里保と申します。私は映画の中で、十一人いる賊軍の中の唯一の女性・なつという役を演じております。今日このリングに立たせていただけるというお話を聞いた時は、とても驚いたのですが、この場所に立たせていただけることも二度とないことかとも思います。ですので、大変光栄に思っております」とあいさつ。 「私は劇中で新政府軍と戦う十一人の賊軍の一人として戦うのですが、本日はこのリングで十一人の女軍が激しいバトルを繰り広げます。私も皆さまと一緒に見守らせていただきたいと思います」とこれから始まる戦いへの期待をコメントした。 ■井上京子がバトルロイヤルを制す そして、鞘師の呼び込みと、映画キャンペーンソング「Straight Up feat. JESSE」(Dragon Ash)の爽快感あるビートと共に選手たちがリングへ入場。井上京子選手、デボラK選手、香藤満月選手、マコトユマ選手、宮崎有妃選手、救世忍者乱丸選手、チェリー選手、真琴選手、優宇選手、笹村あやめ選手、AKARI選手と11人の最強の女たちが集まった。 試合前、鞘師が「本日の試合、皆さまの戦い、しかと目に焼き付けます。応援しております」と選手へのエールと、選手を代表して井上選手に花束を贈る。井上選手は「私からもプレゼントがあります。もうこのリングに上がるのは最後かもとおしゃってましたが、もしよろしければプロレスラーになりませんか?」というラブコールとディアナのジャージ、セコンドタオルがお返しにプレゼントされた。鞘師は「ありがとうございます」と驚きつつも笑顔を見せていた。 試合は18分58秒、井上選手がパワーボムで笹村選手を沈めて勝利。鞘師が勝利者賞授与を行った。 ■鞘師里保コメント「小学生レスラーのデビュー戦、涙をこらえながら応援」 人生で初めて女子プロレスの試合を観戦しました。存在は知っていたのになぜ私は入り込めなかったんだろう、こんなに心を掴まれる空間なのにと、後悔するくらい心を掴まれました。 第一試合でNENE選手という小学生レスラーのデビュー戦を観戦したのですが、涙をこらえながら応援していました。戦っている時の勇敢に何度も立ち上がっている姿を見て、胸に来るものがありましたし、先頭で入場してくる時からもうぶわーっと涙が目に浮かびました。 このステージで新たな道を開いていくのだと思うと、私自身白石監督の「極悪女王」を見ていたので、プロレスラーになるストーリーが目の前で起きていることに気持ちが動きました。 自分のステージ以外でも緊張することがあるのですが、普段はちゃんと自分がやるべきことを確認すれば自信を持って立てる時が多いのです。ですが、今日は自分がデビューした時のことを思い出すくらいの緊張を感じました。 プロレスのリングという神聖な場所に立たせていただけることへの緊張感もすごかったですし、選手のコールについてはしっかりと声を張らなければと、選手の皆さんを鼓舞できるようなコールができればと思っていましたが、あの会場の熱気に包まれるとおのずと声が出たというより、出さなければならないと体が勝手に反応しました。