【Excel×中学校数学】Web施策をシミュレーションして組織を動かす方法
組織を巻き込むコミュニケーションのコツ
データ分析の最終ゴールは、分析にもとづく成功確率の高いアクションを実行することです。組織を巻き込んでアクションを実行するためには、上長や関係部署に「自分ゴト化」してもらうことが必要です。 ■ 1. 関係者の合意を取るべき2つのタイミング データ分析を関係者に「ジブンゴト化」してもらうために、必ず合意を取っておきたいタイミングは2つあります。それは「仮説設計」と「分析結果の解釈」です。 まず、「仮説設計」のときには、関係者と仮説や課題のすり合わせを行いましょう。多くの場合、細かい課題が複数あって、問題が生じています。「課題はこれ」という仮説が、社内で擦り合った状態にしないと、分析を始めた後に関係者から「俺はここに原因があると思ってたんだけど」といった話が出てくることになります。先に分析の方向性に納得してもらうことで、ずれた仮説をもとに間違った分析を行う可能性をなくしましょう。 もし、仮説が複数ある場合、仮説ごとに分析を行うことも可能なので、このタイミングで関係者の見解が出揃うことが重要です。 次に、「分析結果の解釈」のときは、関係者を巻き込んで、「想定していた仮説と分析結果」を「実際の分析結果」と比較し、仮説が実証されるのかを確認します。仮説が正しければ、具体的にどんなアクションを取れば課題を解決できるのか、目的を達成できるのかを考えます。このタイミングで、一緒に解釈を考えることで、関係者にとってデータ分析を「自分ゴト化」しやすくなります。 ■ 2. 縦ラインを巻き込む際のポイント 直属の上長を含む縦ラインに、データ分析を「自分ゴト化」してもらうためには、自社にとってどんなメリットがあるのかをわかりやすく提示することが重要です。分析結果をもとに導き出したアクションの結論と、それを裏付ける論拠を示しましょう。 【裏付けになる論拠の例】 ・自社情報 ・分析の詳細データ ・それに紐づく解釈 ・外部機関の調査データ ■ 3. 横ラインを巻き込む際のポイント 関係部署などの横ラインに「自分ゴト化」してもらうには、細かな数値データは必要ありません。それよりも、各部署の目標に合わせた見せ方をすることが重要です。 新たにアクションを起こす際には、相応の大義名分が必要になるため、そのアクションが各部署が追っている目標にいかに寄与するのかをよく伝えましょう。 【部署に合わせた資料作りの例】 ・マーケティング部:このアクションで、新規リード◯件が取れる ・営業部:このアクションでリードを取ると、成約率が◯%上がる さらに、最初にアプローチするのは他部署の決裁者か現場のメンバーか、どのように提案すべきかといったコミュニケーションの取り方に気を配り、丁寧に進めましょう。