【衆院選・県2区】県内最多4人が“激戦” 5期目を狙う自民前職に共産・れいわ・国民の新人3人が挑む【山形発】
衆院選の情勢や候補者の戦いを伝える。県内最多の4人が立候補し、1票を積み上げるための激しい戦いが続いている山形県2区について伝える。 【画像】山形県2区は県内最多の4人が争う構図に 県2区に立候補しているのは、自民・前職の鈴木憲和氏(42)、共産・新人の岩本康嗣氏(59)、れいわ・新人の二藤部冬馬氏(42)、国民・新人の菊池大二郎氏(42)の4人となっている。
農水副大臣に再任 自民・鈴木憲和氏
石破新内閣で農林水産副大臣に再任された自民党前職の鈴木憲和氏。公示直前には、総裁選で支援した茂木前幹事長が駆けつけ、弾みをつけた。 街頭演説で、鈴木氏は「自民党が新しく変わっていく、その姿をみなさんと一緒にこれから見てみたい。そのための大切な選挙です」と述べた。 連立を組む公明党とも連動し、街頭演説や個人演説会を重ねる毎日。「国土強靭化」「農政」「外交安全保障と憲法改正」の3点を力強く訴える。 鈴木氏は、「地元を含めて気候変動への対応は待ったなし。特に最上川の流域治水プロジェクトを今やっているが、まだまだスピード感を持ってやらなくてはいけない。このことは最後までやらせていただきたい」と意気込みを語る。 確かな実績を積み上げたと自負する4期12年。芽生えた自信と責任を感じさせるが、支援者の前では「本当にありがたいなと…」とこぼした後、涙ぐむ場面もあった。 支援者に向けて、鈴木氏は「自民党は新しくなった。少しずつかもしれないが古さがなくなって新しくなった。みなさんに感じてもらえるように努力したい」と述べた。 自民党に厳しい視線が注がれる今回の選挙戦。支え続けてくれた分厚い後援組織とともに5期目を目指す。
4回目の挑戦 共産・岩本康嗣氏
衆院選4回目の挑戦となる共産党・新人の岩本康嗣氏。米沢市で行われた街頭演説で、「消費税は10%から5%に下げる。これが最高の物価高対策だ。中小企業を直接支援しての中小企業賃上げ。これも物価対策としては絶対に必要」「アベノミクスでため込みすぎた大企業に応分の税金を払ってもらえば、消費税減税も中小企業への直接支援もできる。財源はある」と述べた。 岩本氏は、「消費税の引き下げ」「国による中小企業への直接支援の実施」など、物価高対策が急務だと強く訴える。 選挙戦は街頭演説が中心で、選挙区内をくまなく回り、支持拡大を図る。また、SNSでの情報発信にも力を入れ、自身への激励や要望が直接寄せられることが過去の選挙戦とは違った刺激になっているとし、「学生から『学費が高すぎる』『奨学金で借金だ』『卒業とともに300万円の借金だ』と具体的に教えてくれる。すぐ演説にも活かし政策にも活かしたい」と話す。 「街頭演説をしていると人が出て来てくれる。訴えを聞いている。声を聞きながら、対話をしながらの選挙にしたい」と話す岩本氏。 有権者との距離が日に日に近づいている実感があるという今回の選挙戦。最後まで小さな声を受け止めながら政策を訴え続ける。