「町の発展と足跡知る資料」「広報いせん」復刻版発刊 徳之島の伊仙町
鹿児島県徳之島の伊仙町町誌編纂(へんさん)室は25日、同町の広報誌を創刊号から集めた「令和版伊仙町誌資料集③『広報いせん復刻版』」を発刊した。町政施行3年後の1965年から2009年までの45年分を「其の壱」~「其の参」の計3冊に収めた。松岡由紀室長は「懐かしい情報が多くあり、皆さんでページをめくってほしい」と話している。 同室は現在、1978年刊行の伊仙町誌を現代版に再編する作業中。その過程で掘り起こされた新たな資料を、町誌本体とは別に資料集と位置付け発刊している。今回発刊の資料集は「伊仙町誌資料集①復刻版『更生の伊仙村史』『伊仙町誌』」(2020年)、「同②徳之島上国日記集」(24年)に次ぐ最終資料集。 昭和40年代の伊仙町政の予算繰りや公共施設の建設過程、産業や伝統文化の様子、子どもたちの活躍が写真付きで掲載されている。役場の保管物に欠号もあったが、住民に協力を呼びかけると各家庭に眠っていいた広報誌が寄せられ無事完成した。 発刊した25日、伊仙町役場で大久保明町長は「こうしてみると人口の減り方が尋常じゃない」と語りながら閲覧。松岡室長は「知人の名前や写真を見つけるのも楽しい。先人の苦労を知る事ができ、これからの人たちはどうしていくのか考える材料になるのでは」と話している。 「広報いせん復刻版」はA4判。「其の壱」は65~93年分全682ページ、「其の弐」は同94~2000年分全678ページ、「其の参」は2000年~09年分全656ページで各2千円(税込み)。各150冊ずつの限定販売。