巨人・小林誠司の法則が確立…今季7安打放った全イニング必ず得点、打率1割7分1厘以上の貢献も本人は「そういう打者じゃない」と謙遜
◆JERA セ・リーグ ヤクルト3―4巨人(11日・神宮) 再び、神宮を“爆発” させた。小林誠司捕手(34)の打球が左翼線際に落ちると、左翼席のG党と三塁側ベンチが一気に沸いた。貴重な追加点となる適時二塁打に二塁ベース上で白い歯を見せ「後ろにつなぐ気持ちでいきました。タイムリーヒットになって良かったです」。22年9月23日の中日戦(バンテリンD)以来、596日ぶりの二塁打。10日のヤクルト戦(神宮)で971日ぶりの1号ソロを放った背番号22が、またもバットで輝いた。 【動画】小林誠司が笑顔でキャッチボール 4回2死一塁。1ストライクからの小川の内角に食い込むシュートを詰まりながらも左翼線に運んだ。前夜は豪快な一発で沸かせたが「そういう打者じゃない。後ろにつなげる気持ちだけなので、よかったです」と、追い求めてきた打撃に納得顔だ。第1打席は内角のシュートに詰まって遊飛。同じ轍(てつ)は踏まず、捕手らしい読みで今度は仕留めた。 小林が打てば、チームに“風”が吹き込む。今季7安打を放った全イニングでチームは得点。阿部監督が信頼を置く守備面はもちろん、バットでも打率1割7分1厘という数字以上の貢献を見せている。「それは僕は分からないですけど(笑い)。とにかく一生懸命、1打席1打席頑張るだけです」とうなずいた。 入団時からバッテリーを組み、苦楽をともにしてきた菅野が通算1500奪三振を達成。バットとリードで、偉業に花を添えた。巨人のエースとしてマウンドに立ち続けてきた菅野に「智之が積み上げてきたものっていうのは、僕らに分からない重圧があると思う」と敬意を表し「それに携われたっていうのがすごくうれしい。智之から学ぶものはたくさんあったので、素直におめでとうと言いたいです」。盟友とともに輝きを取り戻した小林が、阿部巨人を縁の下から支える。(内田 拓希)
報知新聞社