田嶋陽子、83歳になっても吠える…!「最期は誰かに看取られたいは甘え」「いまの政治はひどすぎる」
政治の世界はちっとも変わらない
私はやりたいことだらけなんです。92歳まで生きると決めているんですが、65歳から始めたシャンソンも上手くなりたいし、70代で始めた書アートにも力を注ぎたい。 とはいえ、自分のことばかりでなく、社会が良くなるための役に立ちたいという気持ちがあります。特に政治。いまの政治はひどいね。 私がメディアに出始めた'90年代は、男尊女卑の風潮が強く、どんな場面でも男性が優先でした。いまもそれは大きく変わってはいないんだけれど、若い夫婦では家事を分担するのが普通になっているし、女性が働きに出るのも当たり前になってきた。そういう意味では、少しは自分が訴え続けてきたことの意義もあったのかなと思っています。 ただ、政治の世界だけはまったく変わっていません。女性議員の比率は30年前と比べて少しは増えたでしょうが、閣僚や要職を担うのは男性議員ばかり。フランスでは女性議員を増やすために'00年から「パリテ法」(選挙の時に、各政党に対して男女同数の候補者擁立を義務づける法律)を導入しています。 日本でもそれぐらい大胆な行動を取らなければ、男性中心社会が変わることはないでしょう。だから残りの人生、社会を変えるための発言をもっとしていこうとも思うんです。 私のことを「うるさいやつだ」と思っていた人たちは、「シニアハウスに籠もって、田嶋もようやく黙るだろう」と安心したかもしれませんが、残念でした。静かにしているつもりなんて、さらさらありませんよ(笑)。 「週刊現代」2024年6月22日号より
週刊現代