森保J、新システム3バックは継続すべき? あくまで「オプション」か…“最適解”を考察【コラム】
最終予選前ラストは3バック継続でゴールラッシュ
森保一監督率いる日本代表(FIFAランク18位)は6月11日、ピースウイング広島で初の国際試合となる北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選でシリア代表(同89位)戦に臨み、5-0で勝利を収めた。6日のミャンマー戦(5-0)に続いて攻撃的場3バックにトライ。3バック時では計8得点(2得点は4バック時)と数字上では機能していた新システムの3-4-2-1だが、最終予選以降で起用する“最適解”を考察する。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞) 【動画】森保ジャパンが完勝! シリア戦で決めた全5ゴールの瞬間 ◇ ◇ ◇ 広島の夜が5ゴールで彩られた。20年ぶりの代表戦、新スタジアムでは初めての国際試合。森保監督がサンフレッチェ広島時代から願い続けたサッカー専用スタジアムが設立され、日の丸を背負った選手たちが躍動した「舞台」となった。 序盤からサイドを効果的に使っていた日本は前半13分、左サイドでMF中村敬斗が縦に仕掛けて左足で上げた絶妙クロスにFW上田綺世が打点の高いヘディングでゴール。頭でアウトサイドの完璧なコースを突いた。続く19分には再び中村がアウトサイドからMF久保建英へピタリとつけるドンピシャのパスで一気にチャンスへ。久保から受けたMF堂安律はカットインして左足シュートで追加点を挙げた。さらに3分後には久保がMF南野拓実へ出したパスを相手がオウンゴール。後半には途中出場MF相馬勇紀のPK、南野の技あり弾でトドメを刺した。 この日も新システムの3-4-2-1でスタート。本来サイドバック(SB)のDF菅原由勢がウイングバック起用されていたミャンマー戦と違った点は、左右、両方とものウイングバックに本来ウイングの中村と堂安という攻撃的な選手が入ったこと。ミャンマー戦では右サイドが停滞気味になっていた時間もあったが、右センターバック(CB)にDF冨安健洋が入ったことで、堂安、1列前の久保が伸び伸びプレーでき、前線へぐいぐい押し込めた。 両サイドを制圧したことで、生まれたチャンスを次々と仕留めて行ったことが収穫であり、シリア戦の勝利を手繰り寄せた一因だろう。