いまだ忖度?日本連盟辞めた山根元会長の取材自粛を公式HPに掲載する違和感
この告知文章を誰が執筆しているか知らないが、どうも主語述語があいまい。「間違った言動」が何を指すのかも、よくわからないのだが、「間違った言動」を「山根元会長のメディア対応の中で間違った言動があった」と判読し、それが今後の第三者委員会の調査や裁定に支障があるのならば、まずは「間違った言動」をした山根元会長自身に抗議すべきだろう。 「間違った言動は、ボクシング連盟そのものへのマイナス評価につながり、そのことは再興する会の目的とする趣旨にも反すると考えます」とも書いてあったので再興する会の関係者にも感想を聞いてみたが、「よくわかりません。再興する会の目的と趣旨は現在の連盟のガバナンスを正して、不正と、その原因の真相を追究し、アマチュアボクシング界を健全化することです。そもそも、こういうことをホームページで書かれる前に、ほかに告知すべきことがあるのではないでしょうか」と、逆に困惑していた。 取材自粛の要請も、もう山根元会長が会長でも理事でもない日本連盟がすべきものではない。 ワイドショーなど、山根元会長の自宅を張る一部メディアの取材手法に問題はあるのかもしれないが、もし自粛を要請したいのであれば、山根元会長の弁護士、あるいは、最近、テレビ局に売り込みをかけている山根元会長の代理人がマスコミ各位に行うべきで、“赤の他人”の日本連盟が堂々と公式HP上で行うのは、どうみてもおかしい。辞めた人の年齢や体調を気遣って、まるで代弁者のように取材自粛を連盟の公式告知として発信するのは大問題である。どういう経緯で、この文書が掲載されるに至ったかはわからないが、今なお、山根元会長の影響力が残っていることを如実に曝け出したのと同じだ。 反社会的勢力との交友を認めて日本連盟を去った人物を出直すべき組織が取材網から逃がそうと援護しているのである。これはコンプライアンスに抵触する行動であり、日本連盟のガバナンス不全を再び暴露したことになる。理解できないような感覚のズレだ。 また、この「マスコミ各位へ」の前段では、山根元会長が、出席するのではと噂される第5回全日本アンダージュニア(UJ)王座決定戦(18日・エディオンアリーナ大阪)への取材自粛要求も記されていた。