小惑星りゅうぐう試料に「天然の記録媒体」 北海道大学グループ、磁場保持粒子発見
北大低温科学研究所の木村勇気教授(物理学)らの研究グループは29日、探査機「はやぶさ2」が小惑星りゅうぐうで採取した試料の砂粒から、宇宙の磁場の情報を記録している可能性がある鉱物が新たに見つかったと発表した。研究グループは「46億年前に誕生した太陽系の形成過程を解明する新たな手がかりになる」と期待している。 研究グループは、りゅうぐうで採取された砂粒の表面を、磁場が可視化できる電子顕微鏡を使って調べた。その結果、ナノメートル(ナノは10億分の1)サイズの多数の鉄の粒子を見つけた。粒子は、磁場の強さを長期間保持できる「天然のハードディスク」と称される磁性鉱物の特徴を持っていた。