【母子4人殺害放火事件から20年】10か所以上刺された母 鈍器で強打された子どもたち 二男の誕生日に起きた凄惨な事件 犯人捕まらず、残された人たちの戦いは続く 「逃げ得はない、どうか自首して」 愛知・豊明市
現在の沓掛中学校の生徒は全員、事件後に生まれています。小川校長が今、生徒たちに伝えたいこととは…。 沓掛中学校 小川実校長: 「命の大切さを今ここにいる子たちには感じてほしい、知ってほしいという意味で、この沓掛中の先輩で一生懸命生きた先輩がいるぞっていうことを伝えることが、僕にとっての使命かなと」
「心の痛みと戦いながらの20年」 犯人逮捕を信じて行動し続ける遺族
9月6日、亡くなった4人の当時の写真などを集めたパネル展が、豊明市役所で始まりました。事件から20年を迎え、初の試みです。 市の職員と一緒に写真や絵を準備していたのは、天海としさん。事件で亡くなった利代さんの姉です。犯人逮捕を信じて、これまで自ら街頭に立ち、情報提供を呼びかけてきた天海さん。この20年は「針を刺すような心の痛みと戦いながらの20年でした」と語ります。
パネル展で展示されているのは、きょうだい3人そろった記念写真。手すりに手を添えてポーズを決める里奈さん。正悟さんがきょうだいを描いた一枚の絵。その一つひとつが、大切な生きた証しです。 天海さんの願いは、パネル展を通して子どもたちの生きた証しを伝えること。そして、立ち寄った人たちが事件を思い出したり事件について知ることで、情報提供へとつながること。
未解決のまま終わってしまうのではという焦りと戦いながら、事件から20年たった今も、天海さんは1日も早い犯人逮捕を信じ、行動し続けています。 亡くなった利代さんの姉 天海としさん: 「きっと犯人はもっと気にして、この事件を見ていると思います。逃げ得はないので、時効もなくなりました。どうか自首してほしい。本当に心からそう思います。4人のためにもね」 20年前、突然4人の命が奪われた殺人・放火事件。愛知県警は愛知警察署特別捜査本部(TEL:0561-39-0110)で情報提供を呼びかけています。