2024年夏フェス出演回数ランキング! 出演回数の最も多いアーティストを大調査
2024年も数多くの夏フェスが開催された。そこで気になるのが、今年の夏フェスでどのアーティストがいちばん多く出演したのか、ということ。 【写真】2024年、夏フェス出演最多アーティストランキング! 2023年、首位に輝いたのは10-FEETとなったが、今年は誰が王者の栄冠を手にするのだろうか? 今回は7~9月開催の86の音楽フェス(屋内外・サーキットイベントも一部含む)を対象に調査を行った。 なお、同じフェスへの出演は日程や場所を分けて複数回出演した場合は「1回」とカウントしている(例:『SUMMER SONIC』の東京/大阪W出演は出演数1回としてカウント)。また、アーティスト都合による出演キャンセルはカウント対象外とし、主催側の判断による開催中止/途中中止は通常通り「1回」としてカウント。同バンドでのアコースティックセットなど特別編成での出演は通常編成での回数に加算、その場合の同フェス複数出演は回数には加算しないこととした。 ■5位/計10回出演:UVERworld、SUPER BEAVER、BLUE ENCOUNT、ヤングスキニー、緑黄色社会、ROTTENGRAFFTY 昨年の調査同様、5位の出演数は10回となった。ランクインしたアーティストを見てみると、今年の夏に「恥ずかしいか青春は」をリリースした緑黄色社会や今年はじめに「ベランダ feat. 戦慄かなの」をリリースしたヤングスキニーなど、2024年に話題曲をリリースしたアーティストの名前が目につく。一方、毎年冬には自身の主催イベントも開催しているROTTENGRAFFTYや豪華対バンイベントの発表なども注目を集めるUVERworldなど、キャリアのあるバンドの名前も目立った。 注目したいのは、MCの熱さが際立ち、どのフェスに出演した際も、“主催者への賛辞”や“その日にしか作れないオーディエンスへの激励”を言葉にするSUPER BEAVERやBLUE ENCOUNT。総じて、話題性はもちろん、ライブとしての“信頼”が際立つアーティストが名を連ねる結果となった。 ■4位/計11回出演:imase、打首獄門同好会、キュウソネコカミ、Chevon、マキシマム ザ ホルモン 昨年の調査でも同出演回数で4位だった、熱血とコミックのハイブリッドバンド・キュウソネコカミがここで登場。MCの面白さとライブのかっこよさの組み合わせが魅力という意味では通底するイズムを感じさせる打首獄門同好会、激しさとエキセントリックさを両立させるマキシマム ザ ホルモンも同順位という結果となった。ライブのかっこよさ、楽曲の素晴らしさだけではなく、その日のフェスの文脈を意識しながら、空気をよりよいものにしていく“エネルギー”のあるバンドのランクインが目立つ結果に。 一方、「NIGHT DANCER」で一躍脚光を浴びて、洒脱かつ耳触りのいいポップミュージックを生み出し、日本の音楽シーンの新たな顔となりつつあるimase、北海道を拠点に活動を行い、昨今精力的にライブ活動を続けているスリーピースバンド・Chevonという新世代のアーティストたちも堂々のランクイン。夏フェスによく行くリスナーであれば馴染みの深いアーティストから、今年新たに躍進を果たしたアーティストも入り混じる結果となった。 ■3位/計12回出演:サバシスター、四星球、ヤバイTシャツ屋さん 現代バンドシーンにおける熱さと面白さを兼ね備えた2大巨塔である四星球と、ヤバイTシャツ屋さんがここでランクイン。同ランキングの王者候補の一組でもあったヤバイTシャツ屋さんは、今年志摩スペイン村でのリベンジ公演を行ったり、こやまたくやが『ラヴィット!』(TBS系)でスマブラ対戦に参加するなど、お茶の間まで広く話題となった。同じく3位になった四星球は、昨年から大きくジャンプアップ。四星球は、さまざまなイベンターに愛されて、いろいろなコンセプトのフェスに参加した結果なのだと想像できるし、そのうえで『MONSTER baSH』のような地元のフェスでも活躍しているのが印象的だった。 四星球同様、昨年は5位以下だったサバシスターもここにランクイン。今年は『京都大作戦』のような先輩バンドが主催やブッキングを行っているフェスから、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』や『SUMMER SONIC』のような日本4大フェスまで出演しており、サバシスターもまたさまざまな世代や層に支持されているのがよくわかる。バンドシーンの新世代として、このまま冬のフェスも駆け抜けていってほしい。 ■2位/計13回出演:クリープハイプ、10-FEET、04 Limited Sazabys 昨年王者だった10-FEETは、今年は2位という結果に。それでも、今年も2位にランクインしているのがすごい。昨年末には「Re方程式」、今年は「gg燦然」など、コンスタンスに新曲を発表していたことも堂々のランクインに繋がったように思う。 今年6月には、10-FEET同様に主催フェスを開催し、パンクシーンやバンド発信のカルチャーの歴史を引き継いでいる印象の04 Limited Sazabysも昨年から順位をひとつ上げて、2位にランクインした。近年オリジナルの新曲のリリースは行っていないが、だからこそ各ライブで展開されるセットリストは洗練されたものになっていること、バンドとしてのジャンルは明確でありながらも間口の広い存在であることから、出演数を伸ばした印象を受ける。 さらに、現メンバー15周年を迎え、直近ではトリビュートアルバムのリリースもあったクリープハイプも、04 Limited Sazabys同様にひとつ順位を上げて、2位にランクイン。12月には3年ぶりのアルバムのリリースが控えており、その後には全国ツアーも予定していることを考えると、きっとスケジュールとしては相当過密であるはずなのに、今年もコンスタンスに夏フェスへ出演を続けているところに、このバンドのバイタリティの高さが窺える。この夏を通して、北は北海道、南は九州まで、網羅的に出演を果たしており、各フェスの軸になっていることも印象的だった。