トランプ氏「私はナチス支持者ではない」 ヒトラー礼賛発言の暴露受け
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【10月29日 AFP】米大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領は28日、選挙集会で「私はナチス(Nazi)支持者ではない」と釈明した。トランプ氏は在任中に「アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)も良いことをした」と、ナチス・ドイツの独裁者を礼賛していたと元首席補佐官に暴露されていた。 トランプ氏は激戦州ジョージアのアトランタ(Atlanta)で熱狂的な支持者を前に、民主党候補のカマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領らが自身を現代の「ヒトラー」と呼んでいると非難した。 「カマラや彼女の選挙陣営の新たな言い分は、彼女に投票しない人間は全員ナチスというものだ」とこき下ろし、「私はナチス支持者ではない。ナチスとは正反対だ」と強調した。 トランプ政権で首席補佐官を最も長く務めたジョン・ケリー(John Kelly)元海兵隊大将はニューヨーク・タイムズ紙の取材に対し、トランプ氏が在任中に「ヒトラーも良いことをした」と語り、米軍将校ではなく「ヒトラーが抱えていたような将軍が欲しい」とも言っていたと暴露。トランプ氏は「ファシストの定義に当てはまる」と指摘していた。 27日にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン(Madison Square Garden)で開かれたトランプ氏の大規模集会では、登壇者の1人が米自治領のプエルトリコについて「海に浮かぶごみためのような島」と差別発言を行った。トランプ氏は再び批判の矢面に立たされ、陣営は「トランプ大統領の考えを反映した発言ではない」と釈明に追われた。 ハリス氏は28日、ミシガン州に向かう副大統領専用機「エアフォースツー(Air Force Two)」機の前で記者団に対し、「昨夜のトランプ氏の集会は、今回の選挙戦を通じて私が訴えてきたことを改めて浮き彫りにした」と指摘。 「彼にとって関心があるのは、自分の不満や自分自身、そしてこの国を分断させることだけだ」と断じた。(c)AFPBB News