虐待死の子「72人」で高止まり 「子どもの泣き叫ぶ声が」……現場で何が? 児相の虐待対応は“過去最多”【#みんなのギモン】
■児相所長「怒っても泣いてもいい場に」
鈴江アナウンサー 「今回の取材では、多摩児童相談所の矢﨑新士所長に、対応を迷った時にどうすべきか聞きました」 矢﨑所長 「もし違ったら親を傷つけてしまうんじゃないかなっていうのは、あっていいと思うんです。それは思いやりですよね。そういう気持ちのある人には『ためらわずに連絡ください』って言えます」 「通告をいただいたことを端緒に、悩まれていたお母さんだとか、苦しんでいた子どもたちの支援の入り口に立てるってこともよくあることなので。(親御さんの)中にはどう喝をされたり、罵られたりっていうことがあるんですよね」 「つらいはつらいんですけど、しっかりそれをやっぱり受け止めて、ここでは怒っていいですよ、泣いてもいいですよっていう場が社会にあってもいいかなと思っています。そういう場に児童相談所をしたいなと思っています」 森アナウンサー 「虐待でつらいのは子どもももちろんですけど、親御さんもつらいんだということで、ためらわずに通告するのが大事だということなんですね」
■児童相談所の相談専用ダイヤルも活用を
鈴江アナウンサー 「(矢﨑所長は)『警察や189からの通告だけで虐待がなくなるわけではない』と指摘しています。また、『虐待を減らすためには、親を孤立させない、一人ぼっちにさせないことが一番大事だ』とも話していました」 「子育ては誰しもが悩むことがあると思いますが、出産や子育ての悩みを相談することができる、児童相談所の相談専用ダイヤル0120-189-783(なやみ)もあります。こちらも活用してもらえたらと思います」 森アナウンサー 「ご家族や友人など相談できる人がいない時には、こういったダイヤルで、自分の思いを人に言葉にして伝えるだけでも、気持ちがふっと軽くなることもあると思います。通告も、相談できる窓口も、ためらわずに活用してほしいなと思いますね」 鈴江アナウンサー 「虐待の裏には、保護者も子育ての不安や様々な困難を抱えているケースも多く、助けを必要としている実態があります。悩みがある方も周囲の方も、ぜひ抱え込まずに相談してみてください」 (2024年9月12日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
【みんなのギモン】 身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)