虐待死の子「72人」で高止まり 「子どもの泣き叫ぶ声が」……現場で何が? 児相の虐待対応は“過去最多”【#みんなのギモン】
■通告から「48時間以内」に安全確認
森圭介アナウンサー 「今の話を聞くだけで現場の大変さや、なかなか対処ができない現状も伝わってきます。どういった対応の体制になっているんですか?」 鈴江アナウンサー 「こうした通告があった場合、児童相談所では通告から48時間以内に直接訪問するなどして、子どもの安全確認を行うのがルールになっています。緊急性があるかどうかなどの調査結果によっては、一時保護などの対応が取られています」 忽滑谷こころアナウンサー 「48時間以内というかなりの時間のリミットもある中で、職員の皆さんは大変だと思います。だいたいどのくらいの件数に対応されているんですか?」
■職員29人で担当する件数は?
鈴江アナウンサー 「取材した施設とは別の東京都多摩児童相談所によると、通告や相談に対応するのは昨年度の一年間で約1500件。さらに、継続して関わっているケースが現在約500件あるといいます。それを児童福祉司の資格を持つ職員29人で担当しているということです」 桐谷キャスター 「トータルで2000件あるとなると、単純計算で1人あたり70件ほど対応していることになりますよね」 鈴江アナウンサー 「取材した児童相談所によると、人手不足で非常に苦しい中で支えている状況だということでした」
■匿名でも…虐待対応ダイヤル「189」
鈴江アナウンサー 「体制を充実させるのも大事ですが、どうやって虐待を減らしていくのか。私たちができることを考えます。近くで『虐待かも』と思った時などに覚えておいていただきたいのが、虐待対応ダイヤル『189(いちはやく)』です」 「24時間、児童相談所に通告や相談ができる全国共通のダイヤルで、匿名で名前を伏せて行うこともできます。ただ、実際に近所で子どもが泣き続けている時など、通報や相談はできますか…?」 森アナウンサー 「虐待している現場を見ているのであればまだ分かりますが、子どもが泣いているだけでは難しいですし、それぞれの家庭のしつけもあるでしょうから、なかなか土足で踏みこむのは難しいかなと思ってしまいますかね…」 桐谷キャスター 「いきなり児童相談所などに通告するのは、ちょっとハードルが高いかなと思ってしまいますね…」