つばさの党、演説妨害「追尾」1日で3回 執拗な行為エスカレート 公選法違反事件
衆院東京15区補欠選挙の告示翌日、当選した立憲民主党の酒井菜摘氏(37)陣営の選挙カーを追尾したとして、警視庁捜査2課が公選法違反容疑で再逮捕した政治団体「つばさの党」代表らが、別の日にも酒井氏陣営の選挙カーの追尾行為を1日で3回行っていたことが8日、捜査関係者への取材で分かった。捜査2課は妨害行為を繰り返す中で悪質性を高めていったとみている。 代表の黒川敦彦容疑者(45)と落選した幹事長、根本良輔容疑者(29)、運動員の杉田勇人容疑者(39)は4月17日に酒井氏陣営の選挙カーを追尾し、交通を妨げたとして今月7日に再逮捕された。 捜査関係者によると、黒川容疑者と根本容疑者らは4月23日にも「カーチェイス」と称して自陣営の選挙カーに据え付けた拡声器で罵声を浴びせながら酒井氏陣営の選挙カーを追尾するといった妨害行為を午前1回、午後2回の計3回行ったとみられる。 酒井氏陣営は告示日以降、追尾行為を繰り返し受けていたが、特に23日は執拗(しつよう)だったという。 酒井氏陣営以外にも複数の陣営が同様の妨害行為を受けており、選挙演説を中断せざるを得なくなった例も確認されている。有権者に演説場所を事前に告知できない状態に陥っていた。 捜査2課は被害の状況や活動の実態について解明を進めている。