「当たり前のことを当たり前にはしない」FCNTが打ち出した「らくらくスマートフォン」新モデルの狙い
新たに背面には自律神経の計測機能も備える。センサーで読み取ったデータを独自のアルゴリズムで分析し、高度な計測とアドバイスを提供する。 ■新市場を開拓する2つの新機種 一方、FCNTは従来とは異なるアプローチの2機種も投入する。Y! mobile向け「らくらくスマートフォン a」とSIMフリーの「らくらくスマートフォン lite」だ。これらの機種では、従来機種の特徴的な「らくらくタッチパネル」はあえて搭載せず、使いやすさを重視したユーザーインターフェイスの実装にとどめた。いわば、一般的なスマートフォンを「らくらくナイズド」するアプローチだ。
「らくらくスマートフォン a」は、アクティブシニアをターゲットに据える。自ら積極的にスマートフォンを使いこなしたいという層に向け、6.1インチの大画面、4500mAhの大容量バッテリー、5010万画素カメラと、ハードウェアスペックを重視した設計となっている。自律神経測定機能も搭載し、健康管理をサポートする。 Y! mobileは、この新機種に合わせて充実したサポート体制も用意する。専任のスマホアドバイザー1200人を配置し、操作の不安に対応。さらに、24時間365日・回数無制限で利用できる健康相談サービス「かんたんHELPO」や、歩きながらフレイル対策ができるアプリ「うごくま」なども提供する。料金面では、シニア向けプランとして月額1958円(データ4GB、国内通話かけ放題)という手頃な価格を実現した。
「らくらくスマートフォン lite」は、新たな市場のニーズに応える。これまで家族全員でMVNOへの乗り換えを検討する際、シニア向けのらくらくスマートフォンという選択肢がなかった。この課題に応えるべく、SIMフリー端末として開発され、想定価格5万円程度で提供される。なお、この機種はNTTドコモもSIMフリー端末として取り扱う。ドコモアプリなどをプリインストールしない異例の機種となる。 ■デジタルデバイド解消への使命