多額のガソリン代支出「元秘書が関与の可能性」民進党の山尾志桜里氏が釈明
政治資金収支報告書に多額のガソリン代の支出が記載されていたことが週刊誌に報じられていた問題で、民進党の山尾志桜里政調会長は6日夜の定例会見で、ガソリンのプリペイドカードの大量購入について、「事務所として購入した事実はない」と否定し、当時在籍していた公設秘書が架空請求した可能性を示唆した。 【中継録画】政治資金をめぐる問題で民進党の山尾志桜里政調会長が会見
■多額のガソリン代支出
山尾氏は、現段階までの調査で分かったこととして報告。「ガソリンのプリペイドカードを事務所として大量に購入したというような事実は存在しない」と説明し、「換金されたり、カードが有権者らに配布されたりなどの事実はない」と強調した。 多額のガソリン支出をめぐっては、自らが代表を務める「民主党愛知県第7区総支部」の政治資金収支報告書に、2011(平成23)年に約247万円、2012(平成24)年には約429万円、2013(平成25)年は約141万円が記載されていたとし、2012年が突出して多いと明かした。 山尾氏の説明によると、ガソリン代はプリペイドカードのレシートと引き換えに事務所が代金を支払っていたという。レシートを調べたところ、同じ日に多数のレシートが提出されていたり、山尾氏のスタッフのカードとは無関係と思われるレシートが多数あったりするなど、「きわめて不自然」(山尾氏)な状態が判明した。 こうした状態は、2011年3月から2012年7月までいた元公設秘書の在籍期間と合致しているとして、「この秘書が関与している蓋然性が相当に高いと判断している」と述べた。 また、プリペイドカードの発券機には不要なレシート入れが備え付けられていて、他人のレシートを自由に持ち帰る事ができる状況だったと指摘。「この秘書が本当にプリペイドカードを購入したか疑問を持っている」と述べ、今後、事実確認を進めて必要な法的措置をとる意向を示した。 記者からは、そのとき不自然さに気づけなかったのか、とただす質問が相次いだが、「当時は気づけなかった。監督の至らなさを猛省している」と繰り返し、陳謝した。 前経済再生相の甘利明氏の疑惑には「(秘書がやったといって)本人の責任が免れるわけではない」と追求していた山尾氏。その整合性について問われると、「(甘利氏の件とは)違うとしか言いようがない。それぞれ事案は違う」と述べるにとどめた。