デルは周辺機器メーカーとしても大きな存在感。でもユーザーはあまりメーカーを気にしていない模様
■周辺機器もDell製品あり。ノートパソコンの交換用バッテリーも販売中 デル・テクノロジーズは2024年2月7日、PC周辺機器のメディア勉強会を開催しました。デルはもちろん言わずと知れたパソコンメーカーですが、世界ではNo.1の液晶製品メーカーであり、また周辺機器も幅広く販売しています。 【写真】Dell ProワイヤレスANCヘッドセット「WL5024」。本人の声以外のノイズを相手に伝えない機構が、web会議で重宝します キーボードやマウスに留まらず、変換アダプタやドッキングステーション、DellパソコンのPCパーツ、電源アダプタも別途販売しています。 ちなみに、個人で購入するにはDell.comの製品サポートページから「パーツと修理」の項目をクリックするとカテゴリが表示されて注文可能です。素性がアヤシイものもあるサードパーティ製電池ではなく、純正品が買えるというのは大きな魅力です。私が所有しているInspiron14のアップグレードパーツもたくさん用意があります。 それ以外にテレワークで重要となるコラボレーション機器(カメラやオーディオ)、PCキャリングケースも販売中。キャリングケースは型番で対応するノートパソコンのサイズが選べるだけでなく、ノートパソコンの保護性も高められています。また、結構手ごろな価格というのも魅力です。 染羽氏によると、PC周辺機器の国ごとの特性もあるとの事。世界共通でキーボード、マウスの需要がトップですが、日本は変換ケーブルと交換パーツが続くのに対し、オーストラリア・ニュージーランドはドッキングステーションとキャリングケースが続き、それ以外のアジア太平洋地域ではキャリングケースと交換パーツ。アメリカ・カナダはドッキングステーションと交換パーツと差があることが示されました。 Dellの周辺機器の魅力に関しては3点あげていました。一つ目は仕事の生産性を上げるためのソリューション。二つ目は考え抜かれた設計。三番目がDell製品とのマッチングです。その一つが周辺機器を一括管理できる「Dell Peripheral Manager」で、ワイヤレス製品ならバッテリ状態が確認できる他、機能のカスタマイズも一括して行えます。また、デバイスそのもののファームウェアアップデートにも対応します。 周辺機器をうまく使う事で生産性が向上した事例として、PC単体での利用と、ドッキングステーション、デュアルモニター、フルサイズキーボード・マウス、Webカメラ、ヘッドセットを組み合わせたユーザーで比較したところ、一日の作業あたり7.6分の時短が行えたとの事で一年の仕事日数で計算すると17日分の時短ができると言います。 ■周辺機器なんかどこ製でも……と思っているユーザーが多くて悲しい また、日本の100名以上の組織で働く1000名に対するアンケート調査結果も発表していました。現在所有・利用しているTOP3は当然ながらキーボード、マウス、電源アダプタでTOPはマウス。ノートパソコンでも外付けマウスを使う人は多いと思っていましたが、それが裏付けられた数値です。 使用頻度が高いTOP3で先の3つを除くとイヤフォン、ヘッドセット、PCケース・スリーブとテレワークで必要なバッグとコラボレーション機器のうち不可欠ともいえる機器が上位に入っており、外付けのWebカメラも高めです(これはデスクトップ機種を使っている可能性もあります)。 数は少ないですがポータブル会議用のスピーカーフォンも入っていました。音が漏れても構わない環境ならばヘッドセットよりも圧迫感がなく便利ですし、複数人の会議室で一つのPC経由で音を伝えることができるメリットもあります。あとの話に関係しますが、必要に迫られて購入したか、その後さらに生産性が向上する機器に変更した感じが見受けられます。 一方で、使っているPC周辺機器のメーカーを知らないという人が3割ほどいるため、メーカーやブランドにあまりこだわりがないというのが面白い結果でした。 これは購入のタイミングが壊れた、テレワーク等で必要になった、PCと同時に購入したと必要に迫られて急いで購入した割合が多く、ネットや口コミ、勧められたといった製品の魅力で購入した割合が少ないというのは少々意外でした(記事や広告を見てという割合も低く、我々のようなレビュー記事を書く身としては少々悲しいところですし、アフィリエイターにとっては死活問題かもしれません)。 ■最新デルPC周辺機器を紹介! バックパックまでデルで統一できる 最後にPC周辺の新製品の紹介がありました。ハイブリッドワークでweb会議が増えており、これはコロナ後も継続していると思いますが、特に在宅・リモートワークの場合、外部の騒音で会話が乱されることが多いと思います。 騒音に関しては有線と無線の二つのヘッドセットをリリース。Dell ProワイヤレスANCヘッドセット「WL5024」とDell Pro有線ANCヘッドセット「WH5024」になります。どちらも本体に収納可能なマイクを備えているだけでなくAI学習によって本人の声以外のノイズを相手に伝えないAI-NCマイク(マイクはフリップアップする事で自動的にミュートになるのでクシャミが出そうになったら即ミュート可能です)と外部のノイズを軽減するANC機構を備えています。過去製品は外部ノイズキャンセリングがなく、マイクブームも収納できなかったので、大きな改善です。 またDell Bluetoothトラベルマウス:MS700も発表。最大3台のBluetoothデバイスとの接続性を備えた回転変形可能なマウスで、使用時にツイストする事で自動的に電源が入り、逆に捻るとS字型になることで比較的平たくなって収納性が高いというメリットがあります。また、最大24ヶ月と長時間駆動なのもうれしいところ。 ケース類は以前からSDG'sに配慮した製品群をリリースしていますが、今回は「Dell EcoLoop Pro Classic ブリーフケース 14:CC5425C」と「Dell EcoLoop エッセンシャルバックパック14-16:CP3724」が登場。 前者は14インチ製品に対応するブリーフケースでリサイクル素材を活用しているだけでなく、360度の衝撃を保護するフォームクッションが魅力。後者は使用する水と化石燃料を減らした独自の染色プロセスと前面開口部が大きい設計となっています。 また、製品にもよりますがDellのバッグ類は結構お手頃価格というのも魅力で、例えばDell EcoLoop Pro バックパック 15はほとんどの15.6インチノートパソコンに対応する大きさで、外装は100%リサイクルの海洋プラスチックを100%使用(PETボトル11本分)。 染色も従来よりも水資源と化石燃料の消費が少ないプロセスを使用しているエコな製品ですが、耐水性の高いコーティングと限定三年保証が付いて6,380円(税込・配送料込み)となっています。
小林哲雄