教育のプロが断言! 子どもの「塾選び」で絶対“決め手”にしてはいけない2つのNG項目
秋は「塾探し」のタイミング
来春からのわが子の中学受験勉強をスタートするために、秋は「塾探し」のタイミングでもあります。中学受験専門塾『スタジオキャンパス』代表の矢野耕平先生は、「主役はわが子の中学受験ではあるが、どの塾にするかという最終判断は親が下してほしい」と言います。また、塾選びの際に決め手にしたものにはNG項目があるとか……。矢野耕平先生による寄稿です。 【あわせて読みたい】「本当に賢い子」ってどんな子? 元教員が出会ってきた「賢い子」に共通する“ある特徴”とは
塾通いの決断は親の意志で
塾にもいろいろなタイプがあります。ご家庭で十分学習をすることを前提に、あくまでも塾サイドで提供するのは「授業」中心というところもあれば。一方で、わたしたちスタジオキャンパスもそうですが、特に高学年になって以降は自習室を常時開放し、塾の中で「囲い込んで」中学受験をおこなうことを可能とするタイプのところもあります。 もちろん、どっちが良い悪いの話ではありません。どういうタイプの塾がそのご家庭にとって良いのかは、家庭環境(たとえば、共働きか否か)だったり、わが子の性格面だったり……そういう複合的な要素に依るところが大きいと思います。 わが子の通う塾を決定するのは親の役目。中学受験の主役はまぎれもなく「わが子」であることには間違いありません。しかし、わが子はまだ小学生。塾選びにおける的確な判断力は求められないと考えます。
塾選びの決め手のNGには2項目ある
保護者はさまざまな観点でわが子の塾探しをすると思いますが、塾通いのきっかけになった「決め手」をヒアリングすると、「うーん、それで決断するのはこの先が少々不安かもしれない」と思わされる事柄があります。注意すべき2点を挙げて説明しましょう。 (1)仲良しの友人/ママ友・パパ友の子が通っている塾だからという理由で選ぶ 子ども同士が仲が良いと、のちのちお互いの成績が筒抜けになる上、受験期に要らぬトラブルが引き起こされることがあります。マウントをとったつもりはないのに、先方からそう思われてしまうなんていうことも……。逆も然りです。そして、大切な総仕上げの時期に子どもたちが群れ合い、たとえば、自習しているときに用もないのにお手洗に付き合わされる、など足を引っ張り合ってしまうことすらあり得ます。 同じ小学校の同級生が大挙して通う塾はこのような意味で避けた方が無難だと考えます。 そういえば、かつて、ある大手塾とその近隣の小学校校長が面談するなんてこともありました。なんでも塾内の成績状況が小学校内に持ち込まれて、いじめに発展してしまったらしいのですね。友人たちが大勢通っている塾はこのようなトラブルが勃発する可能性だってあるのです。