【日経平均株価考察】日経平均は4万円突破。先高観は変わらず
※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。 【画像】株価の動向を考察する
日経平均は4万円を挟み小幅にもみ合う動き
2024年3月8日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比90円23銭高の3万9688円94銭となりました。先週は週初4日から終値ベースで4万円を突破しましたが、その後は小幅に下げていました。3日続落後の反発です。 日銀が3月にもマイナス金利政策を解除するとの見方が広がったことから円高・ドル安傾向になりなり、自動車・機械など輸出関連銘柄が売られました。ただし、前日の米株式市場が続伸していたことから底堅く推移しました。一方で、心理的節目の4万円で売り待ちをしている投資家も多く、小幅にもみ合いました。 今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比68ドル66セント安の3万8722ドル69セントで終えています。同日発表された2月の米雇用統計では、非農業部門の就業者数は前月比で27万5000人の増加で、市場予想を上回りました。一方で失業率は上昇、平均時給も伸びず、強弱が入り交じり、一進一退の動きとなり、引けにかけては下げて終えました。日本株も週初から上値の重い展開になることが予想されます。 さて、気になるのは米大統領選の行方です。スーパーチューズデーを経て、トランプ氏が共和党候補に指名されるのはほぼ確実と見られています。民主党のバイデン大統領と再び一騎打ちになりそうです。 市場では「もしトラ(もしトランプ氏が再選したら)」というキーワードを聞く機会が増えています。株式市場ではすでに「ほぼトラ」と、すでに織り込み済みで、トランプ氏の再選を見込んだ物色も出ているようです。ちなみに、トランプ氏は、鉄鋼、エネルギー、石炭などの産業を重視する一方で、電気自動車などは冷遇すると見られています。保護主義的なドル安誘導や高い関税なども課すと見られています。ウクライナ支援が打ち切られ、地政学リスクが高まる可能性もあります。 一方で「トランプ2.0」が実現したとしても、日本企業の個別銘柄は実態をともなう上昇を続けるのではないかと期待する声もあります。いずれになるとしても、柔軟に対応できるよう準備しておきたいところです。