“モアナと伝説の海2”でモニ演じた小関裕太さん 声優と俳優は「本当に別物」
少女モアナの海洋冒険を描いた映画の続編「モアナと伝説の海2」が全国公開されました。主人公と一緒に航海に出る島の仲間の一人、モニの吹き替え版を演じた俳優の小関裕太さん(29)。普段の仕事では見たことのない「景色」に大いに刺激を受けたようです。 【写真】舞台「キングダム」の合同取材会に出席した小関裕太さん、三浦宏規さん、高野洸さん、牧島輝さん -モニ役に決まったときの気持ちは。 ★小関 びっくりしました。ディズニーのアニメ作品で歌うのが夢でしたが、オーディションを受けて「ハードルが高いなあ」と思っていた後の結果だったので。 -どんな役どころですか。 ★小関 モニは体が大きくパワフルで、モアナやマウイ(半神半人の主要人物)に憧れを持っています。一緒に旅に出て、目の前で起こること一つ一つが新鮮で、困難があってもわくわくしている明るいキャラクターです。 -そのモニを演じてみて。 ★小関 僕自身も作品に参加すること自体にわくわくしました。モニというキャラクターを通して、最初から最後までわくわくしていられました。 -モニは島の伝説の語り部でもあります。口調で工夫された点は。 ★小関 声優経験がそんなになく、声だけの情報で語り部をするのはこれまでなかった。いろんなパターンを考えて本番に挑みましたが、スタッフの方々から教えてもらい、伝わりやすい方法を勉強しました。簡単に言うと、言葉を大事にすること。大人も子どもも楽しめる作品で、子どもにも届くように演じました。 -作品全体の見どころは。 ★小関 前作もアニメーションは圧倒されたんですけど、美しい感覚がレベルアップしています。新たな楽曲がたくさんあって、音楽もわくわくします。本作は仲間が3人増えて、仲間たちと一緒に前に進み、仲間を大切にする。その部分も魅力だと思います。 -ところで、声優と俳優の違いをどう感じていますか。 ★小関 普段の映画やドラマでキャラクターになるのと、声優とは共通点があるようでいて全く違うアプローチですね。いろんな作品で他のジャンルの人と集う機会が多く、声優の人たちとしゃべるといい影響があります。自分が見たことのない景色とか、経験したことがないことも声で表現する。本当に別物だと思います。これからも声優の仕事をしていきたいですね。 -写真が趣味だそうですね。 ★小関 カメラも奥深くてゴールがない。もちろん職業やその人の性格にもよりますが、方法は幾通りもある。僕自身の中でも、年を重ねるごとにどんどん変化している媒体です。それがわくわくして、自分が見たことない景色が広がります。ただ、俳優とは全く別なものですね。 -九州の印象はいかがですか。 ★小関 九州に来ると、いい呼吸ができます。新しい景色に出合える。ファースト写真集のときに大分県の海岸で撮ったんですが、阿蘇(熊本県)にも行きましたし、どこに行っても楽しめる。福岡はもちろん、人もご飯もいいなあと思っていて、来るたびにわくわくします。 -その意味で、海に近い九州の人に、今回の映画をどう見てもらいたいですか。 ★小関 九州は、日本の中では暖かい地域で、皆さんが温かい思いを持っていらっしゃる。モアナの持つ温かい思いに共感される部分が多いのでは、と思います。気軽に映画館に来ていただければ、心動かされる楽曲があり、ちょっと笑えて、最後に勇気をもらえる作品です。 (文と写真・根井輝雄)
こせき・ゆうた
1995年生まれ、東京都出身。2003年にデビューし、06年から08年にかけてNHKEテレ「天才てれびくんMAX」に出演するなど、子役としてのキャリアをスタートさせる。以降、映画、テレビドラマ、舞台、CMなどに多数出演。趣味のカメラでは作品集「LIKES」を出版している。