中国の5月CPI、4カ月連続プラスの伸び-PPIはマイナス圏続く
(ブルームバーグ): 中国の5月の消費者物価は4カ月連続で前年同月比プラスを維持した。
国家統計局が12日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.3%上昇と、4月と同じ伸び率となった。ブルームバーグ集計のエコノミスト予想中央値は0.4%上昇だった。
一方、5月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比で1.4%低下した。ブルームバーグが調査したエコノミストは1.5%の下落を予想していた。4月は同2.5%低下だった。PPIの前年同月比は2022年終盤からマイナス圏が続いている。
ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)のエコノミスト、ホー・ワイ・チェン氏は「内需は依然として不足気味で、物価圧力はまだ弱い。食品価格のデフレが物価低迷の主な要因だが、今後数カ月はベース効果が好ましい方向に働くため、状況は緩和されるはずだ」と語った。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは5月に0.6%上昇だった。
長期化する不動産不況と労働市場の低迷の中、中国政府は家計支出の増加に弾みをつけることに苦戦している。生産者物価の低下は企業利益を圧迫し、投資意欲を減退させる。また、消費者は将来的に商品が安くなることを期待して、一段と支出に消極的になるリスクもある。
原題:China Consumer Prices Rise as Factory Deflation Continues (1)(抜粋)
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