T・ミュラー、ギュンドアン、ノイアーも代表を去る ムシアラ、ヴィルツ、ウエドラオゴ、2026W杯へドイツ代表の陣容はどうなる
世代交代は必須に
自国開催のEURO2024が終わり、ドイツ代表は大きく形を変えることになるだろう。EURO2024ではベテランの目立つチーム構成となっていたが、大会後にはバイエルンFWトーマス・ミュラーが代表引退を表明。 さらに先日には、MFイルカイ・ギュンドアン、続いてGKマヌエル・ノイアーも代表引退を表明した。ギュンドアンとノイアーはEURO2024でも主力として重要な役割を担っていただけに、これは大きな変化と言える。 攻撃面においては、ミュラーとギュンドアンは相手のライン間でボールを受けるのが非常に上手い選手だ。ポジショニングセンスは抜群で、ギュンドアンと全盛期のミュラーと同じ役割をこなせる選手は多くない。 独『Bavarian Football Works』はベテラン選手の代表引退表明を受け、早くも『2026ワールドカップでのドイツ代表予想スタメン』を作成しているが、ドイツ代表はどう世代交代していくのか。 同メディアの予想スタメンではGKがバルセロナのマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンとなっている。以前からGKの世代交代は議論されてきたが、いよいよその時だ。 センターバックはレアル・マドリードのアントニオ・リュディガーが外せない。31歳を迎えているが、抜群に高い身体能力はチームに欠かせないはず。相棒はドルトムントDFニコ・シュロッターベック、レヴァークーゼンのヨナタン・ターが候補となる。サイドバックには左にライプツィヒのダビド・ラウム、右にはEUROに続いてバイエルンのジョシュア・キミッヒを選んでいる。キミッヒは中盤を本職とする選手だが、今のドイツは右サイドバックの層が少々薄くなっている。この2年で解決できるか。 ボランチはバイエルンで成長著しいアレクサンダル・パブロビッチが先発に入ってくることが期待される。パブロビッチがゲームメイクできるならば、キミッヒをサイドバックへ回しても問題ない。相棒の人選は悩ましいが、EUROを最後にトニ・クロースは引退。パスカル・グロス、ロベルト・アンドリッヒ、エムレ・チャンは年齢も気になるところか。レオン・ゴレツカもバイエルンでの立場が怪しくなっており、ここも新世代の台頭に期待がかかる。 同メディアがプッシュするのは、今夏にシャルケからライプツィヒへ移籍した18歳のアサン・ウエドラオゴだ。若手育成に定評あるライプツィヒが逸材と期待されるウエドラオゴを2年で育てることができれば面白い。 2列目はEUROでも活躍したバイエルンのジャマール・ムシアラ、レヴァークーゼンのフロリアン・ヴィルツが絶対の主役となる。この2人が新時代のドイツ代表を引っ張ることになるはずで、巨大な才能を持つ攻撃的MFだ。もう1枚は突破力のあるバイエルンFWレロイ・サネ、シュツットガルトで伸びるクリス・ヒューリッヒもテクニシャンだ。スピード自慢ならドルトムントのカリム・アデイェミも興味深い。 そして最前線センターフォワードはアーセナルのカイ・ハフェルツだ。アーセナルでの活躍ぶりを考えれば、妥当な選択だろう。今夏にドルトムントへ移籍した21歳のFWマクシミリアン・バイアー、ドルトムントでやや行き詰まっているFWユウスファ・ムココの成長にも期待だ。 EUROではギュンドアンが攻撃的MFの位置に入っていたため、ひとまず2列目は新たな形を模索していく必要がありそうだ。まずまずタレントは揃っているはずだが、2026年のワールドカップへ優勝を狙えるチームは完成するか。
構成/ザ・ワールド編集部