過去1番暑い7月だった 2024年7月「日本の月平均気温」1898年以降で最高
気象庁は、1日木曜「2024年7月の天候」を発表しました。日本の月平均気温は、統計を開始した1898年以降の7月として、昨年の記録を更に上回り、最も高くなりました。8月も記録的な暑さになる可能性があり、熱中症の危険度が高まりそうです。
7月の天候の特徴
気象庁は、今日8月1日木曜、7月の天候まとめを発表しました。 7月の天候の特徴は、以下の通りでした。 * 気温は、全国的にかなり高くなりました。日本の月平均気温は1898年以降で7月として最も高くなりました。 気温は、北日本では暖かい空気が流れ込みやすく、東・西日本と沖縄・奄美では暖かい空気に覆われやすかったため、全国的にかなり高くなりました。1946年の統計開始以降、7月として沖縄・奄美では1位、東日本では1位タイの高温でした。全国153の気象台等のうち62地点で、月平均気温が7月として歴代1位の高温となりました(12地点のタイ記録を含む)。また、日本の月平均気温(*)の基準値からの偏差は+2.16℃で、統計を開始した1898年以降の7月として、昨年の記録を更に上回り、最も高くなりました。 (*)都市化による影響が比較的小さく、長期間の観測が行われている地点から、地域的に偏りなく分布するように選定した15地点(網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島)の気象台等の観測値を用いた統計。 * 降水量は、北日本日本海側でかなり多くなりました。 降水量は、低気圧や梅雨前線、湿った空気の影響を受けやすい時期があった北日本日本海側でかなり多くなりました。 * 日照時間は、沖縄・奄美でかなり多くなりました。 日照時間は、中旬まで太平洋高気圧に覆われやすかった沖縄・奄美でかなり多くなりました。
7月の概況
北日本では南からの暖かい空気が流れ込みやすく、東・西日本と沖縄・奄美では強い太平洋高気圧の影響で暖かい空気に覆われるとともに強い日射の影響で、各地で記録的な高温となった日もあったことから、月平均気温は全国的にかなり高くなりました。 月平均気温平年差は、東日本で+2.3℃、沖縄・奄美で+1.3℃となり、1946年の統計開始以降、7月として沖縄・奄美では1位、東日本では1位タイの高温となりました。全国153の気象台等のうち62地点で、月平均気温が7月として歴代1位の高温となりました。(12地点のタイ記録を含む)。 また、地球温暖化等の長期的な気候変動の監視に用いる15地点の観測値による日本の月平均気温(*)の基準値からの偏差は+2.16℃で、統計を開始した1898年以降の7月として、昨年の記録を更に上回り、最も高くなりました。 北日本では、日本海側を中心に上旬後半と下旬に東北地方に停滞することが多かった梅雨前線のほか、低気圧や湿った空気の影響を受けやすく、25日頃は山形県で線状降水帯が発生するなど、記録的な大雨となった所もあったため、月降水量は北日本日本海側でかなり多くなりました。 北日本太平洋側では、上旬前半と中旬に移動性高気圧に覆われる日があったため、月間日照時間は多くなりました。 東日本日本海側では、月を通して梅雨前線や湿った空気の影響を受けやすかったため、月降水量は多くなりました。東日本太平洋側と西日本では、中旬に梅雨前線や湿った空気の影響を受けやすい時期がありましたが、上旬と下旬は太平洋高気圧に覆われることが多かったため、月降水量は東日本太平洋側で少なく、月間日照時間は東・西日本太平洋側で多くなりました。 沖縄・奄美では、中旬まで太平洋高気圧に覆われることが多かったため月間日照時間はかなり多くなりましたが、下旬に台風3号の影響で大雨や大荒れとなった所があったため月降水量は多くなりました。 平均気温は、北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美ではかなり高くなりました。 降水量は、北日本日本海側ではかなり多くなりました。東日本日本海側、沖縄・奄美では多くなりました。東日本太平洋側では少なくなりました。北日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側では平年並みでした。 日照時間は、沖縄・奄美ではかなり多くなりました。北日本太平洋側、東日本太平洋側、西日本太平洋側では多くなりました。北日本日本海側、東日本日本海側、西日本日本海側では平年並みでした。
8月も記録的な暑さか 暑さが長引く
そして、8月も暑さが続くでしょう。 気象庁は、1日木曜「1か月予報」を発表しました。8月末にかけて、全国的に平均気温は「平年より高い」予想で、今年の夏は「記録的な暑さが長引く」のが特徴になりそうです。 7日水曜には、二十四節気の「立秋」を迎え、暦の上では秋となります。ただ、実際は8月中旬～下旬も、まだまだ記録的な暑さが長く続く可能性があり、暑さとの闘いが、長期戦になるでしょう。 体調を崩さないよう、十分お気をつけください。
日本気象協会 本社 望月 圭子
