PCエンジンDuoが発売された日。当時の価格は59800円。CD-ROMドライブと一体化した本体が革新的でカッコよかった高級マシン【今日は何の日?】
※本記事は、2023年9月21日にアップした記事を再編集したものです。 最先端の技術を詰め込んだマシン 【記事の画像(2枚)を見る】 いまから33年前の1991年(平成3年)9月21日は、PCエンジンDuoが発売された日。 PCエンジンDuoは、NECホームエレクトロニクスから発売された据え置き型ゲーム機。1987年に発売されたPCエンジン本体と、本機より後の1991年12月13日発売予定だった周辺機器SUPER CD-ROM2(スーパーシーディーロムロム)の機能をいち早く一体化させてしまった夢のマシン。以前からあるCD-ROM2(シーディーロムロム)に比べメモリが4倍になっていたことから、ローディングの回数をある程度軽減できた。 なお、筆者のような既存機種のCD-ROM2ユーザーは、“スーパーシステムカード”(1991年10月26日発売)を購入してアップグレードに対応していた。当然PCエンジンDuoはスーパーシステムカードを必要としないためHuカード入れ替えといった煩わしさもなく、その点が非常に羨ましかった覚えがある。 本体はグッドデザイン賞を受賞しただけあってかなりのカッコよさを誇る。左側にHuカードの挿入スロット、右側にCD-ROMドライブを備えていて、既存のCD-ROM2一式と真逆の位置関係になっていたのがおもしろい。本体カラーはブラックに近い色で、これもほぼ真っ白なPCエンジンとは正反対で高級感を醸し出していた。実際、価格は59800円もしたので現代基準で考えてみてもお高いハードだったと言えるだろう。ただ、これでも個別に買い揃えるよりはかなりお得な価格設定ではあった。 風変わりだったのは別売りのDuoモニターやDuoバッテリーといったアイテムもあり、屋外へ持ち出して遊べるセットが揃っていた点。確かにDuoの本体はシュッとしていたが、とくに小型化などはされていなかったのでなかなかユニークな販売戦略だったように思える。自動車で電源を確保できるカーアダプタも発売されていた。 1993年3月25日には、廉価版に相当するPCエンジンDuo-Rが発売。こちらもグッドデザイン賞を受賞している。それから1994年6月25日にはマイナーチェンジ版であるPCエンジンDuo-RXが発売。同梱のコントローラーが6つボタンになり、当時人気爆発中だった格闘ゲームに対応できるようになった。 こちらはPCエンジン Duo-RX。 少し話が前後するが、1994年3月12日には“アーケードカードDuo”が発売。これは前述のスーパーシステムカードのPCエンジンDuo版に当たるもので、メモリを16メガ分増強し、もとからある2メガと合わせて18メガにグレードアップしてしまう代物。まさか羨ましく思ったPCエンジンDuoすらメモリを増強する時代が来てしまうとはと驚かされたものだった。 SUPER CD-ROM2専用ソフトでのヒット作は多数あるが、なかでも有名どころは『天外魔境II 卍MARU』、『天外魔境 風雲カブキ伝』、『ときめきメモリアル』、『リンダキューブ』、『スナッチャー』、『プリンス・オブ・ペルシャ』などだろうか。