一瞬にして住宅が…必死の避難「今後どうすれば…」白馬村土砂災害から3日 流入止まらず 避難解除めど立たず
12月16日、長野県白馬村で起きた土砂災害です。村は18日、避難指示の区域を発災当日のおよそ半分に縮小しましたが、依然として応急復旧工事や避難指示解除のめどは立っていません。
住宅に押し寄せる土砂。避難する前に住民が撮影した映像です。 住民: 「1階のガラスがガッと割れて土砂が流れ込んでベッドがブワッと。どうにか外に避難したという感じです」 16日午前6時前、白馬村北城の「黒豆沢」の斜面が崩れ、「みそら野」地区に流れ込みました。
(記者リポート) 「今、救助者がヘリに運ばれています」 地区に15人が取り残されるなどして、群馬県の消防防災ヘリで救出されました。けが人はいませんでした。
村や県の調査で少なくとも16棟が被災し、全壊1棟、床下浸水2棟が確認されています。 村は現場一帯に避難指示を出し、18日夕方の時点で12世帯26人が村内の宿泊施設で避難を続けています。
18日朝ー。 白馬村・丸山俊郎村長: 「引き続き安全にはしっかりと注意した上で作業にあたるようお願いします」 災害発生から3日目。現場の様子に変化が見られないことから村は18日朝、開いた災害対策本部会議で避難指示区域をおよそ半分に縮小すると決めました。 避難対象の家屋はこれまでの96棟から65棟に減ります。
避難指示が解除された7世帯23人が自宅に戻りました。 住民: 「まだ解除になったばかりなので、どういうことになるのか。自分の家も含めてこの周辺が(どうなるか)心配しています」 また、避難指示区域についても村は午後1時から3時まで時間制限を設けて一時帰宅を認めました。
こちらの男性は別荘と物置が被災。着替えなどを取りに帰りました。 住民: 「横にある小さい川は早く土砂を取って水の通り道をつくらないとダメ。雨が降ったら雪解けの水が流れてくる所だから」
避難指示区域内でペンションを営む女性もいったん帰宅しました。 16日に女性が撮影した映像ではペンションの裏側を濁流が流れています。 建物に被害はありませんが、書き入れ時の年末年始に客は入れられないとショックを受けています。 ペンションを営む女性: 「2次被害、3次被害があるかもしれないのでまだ避難指示は解けないというので、お客さんを入れることはできない。どうしようかと」
村や県によりますと、現在も崩落現場近くは水が流れていて応急復旧工事が始められず、全域の避難指示解除のめどは立っていません。