国会議員 「女性」は16% 立候補するも…“違和感”や“セクハラ”? 元議員語る“私が政治を離れたワケ”
日テレNEWS NNN
8日は「国際女性デー」。議員の胸元にも女性デーの象徴、ミモザのブローチがつけられていましたが…日本の国会議員に占める女性の割合は約16パーセント。何がハードルになっているのか、一度、政界に足を踏み入れた女性たちの本音を取材しました。
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■服装・髪形・セクハラ…選挙活動中に“違和感” 多様な人が生きやすい社会を――
弁護士の亀石倫子さん(49)は、実は2019年の参議院選挙で、「女性の候補者を増やそう」という立憲民主党から声がかかり、大阪選挙区で立候補しました。 「亀石!亀石!」 亀石さん 「やったるで!大阪!」 結果は落選…。 亀石さんはこの選挙戦を通じて、“違和感”をおぼえたことが、いくつもあったといいます。 ――女性ならではの(違和感は)? 亀石倫子さん(49) 「めっちゃありました。服装もですし、髪の毛も…たとえば、目が隠れるような髪はあまりよくなくて、おでこ出した方がいい、とか」 さらに、多かったというのが「セクハラ」だといいます。 亀石倫子さん(49) 「(有権者に)握手した手を、チュってされたことがある。応援してくれるのはいいけど、体には触らないでほしい」 亀石倫子さん(49) 「『スカートはいてもいいですか』って言ったら…(党の)イメージとして“パンツスタイル”で、“スニーカー”はいて、アクティブで“行動的”な、そういうイメージの方がいい、ということ。自分がそれ(イメージ)に合わせるのが、すごい嫌で…。 “多様性”と言われている社会の中で…ステレオタイプのイメージに当てはめるのも、違うんじゃないかなと思って。私でなくても、女性であればよかったんじゃないのかなと」
“多様な人が生きやすい社会を作りたい”―― 立候補する前から、この思いは変わらない、という亀石さん。 政治家ではなく、弁護士として、日々取り組んでいます。
■若い層・女性・職業などの「多様性」が国会の中で表れる“選挙制度”を
娘 「ただいま~」 母 「おかえり~」 小学5年生の娘を育てる大沼瑞穂さん(45)も、政治の世界に“壁”を感じ、離れたひとりです。 2013年の参議院選挙で、自民党から山形選挙区で立候補して当選し、6年間、議員を務めました。 このとき、娘はまだ1歳でした。 娘(小学5年) 「(母が)ほぼ家にいなかったから、よくわからないけど、国会で偉い人としゃべってるのかな、みたいな」 大沼瑞穂さん(45) 「ママが週末いないのが、“普通”だったから」 なるべく娘と一緒にいられるよう、選挙区・山形ではなく、東京で子育てをしてきましたが…。 大沼瑞穂さん(45) 「一番しんどかったのは、『なぜ子どもを地元で子育てしないんだ』と地元の人に言われて…。(子どもの)運動会にも顔出さないことがいいこと、みたいな」 地元で子育てするよう、支持者らから求められることも多かったといいます。 さらに。 大沼瑞穂さん(45) 「(議員らが発言する中で)『え!それってちょっと、普通のお母さん方が考えてることと違うんじゃないか』と思うことも…」 「(多くの議員は)子供のおしめを替えたことがあるかというと、替えたことはない。(育児・介護の)経験者としての“声”の反映という意味において、自分がやらなくちゃと(思った)」 議員活動中、“母親”だったからこそ実現できたことがありました。