夏ドラマで最も輝いた次世代俳優は? ブレイクを果たした男(1)オーラが半端ない…突出した演技力の持ち主は?
今期の夏ドラマも良作が目白押しだった。恋愛ドラマに医療ドラマなど、さまざまなドラマが私たちを楽しませてくれた。だが、やはり気になるのは出演する俳優だ。主役級のスターも良いが、隠れた未来のスターに目を向けてみるのも一興。今回は、2024年の夏ドラマで印象に残った、ネクストブレイク俳優を5人ご紹介する。(文・あまのさき)
野村康太『夫の家庭を壊すまで』『あの子の子ども』
メンズノンノの専属モデルを務める野村康太は、今季『あの子の子ども』(カンテレ・フジテレビ系)『夫の家庭を壊すまで』(テレ東系)の2作品に出演。『あの子の子ども』では桜田ひより演じるヒロインの、ちょっと不思議なオーラを放つ自由な兄を演じた。 それぞれの作品で異なる魅力を見せたが、今回は特に重要な役どころを担った『夫の家庭を壊すまで』について触れたい。 本作で野村が演じたのは、松本まりか演じる如月みのりの夫・勇大(竹財輝之助)の不倫相手の息子・三宅渉。夫の裏切りを知り復讐に燃えるみのりに利用されるも、徐々にみのりに好意を寄せていくという役どころだ。 最初こそ、不倫のなにがダメなのか? とみのりに問うが、徐々に自らの母が犯す罪の重さを実感し、純粋がゆえに苦しむ。高校生という難しい年代の揺れ動きを表現し、全員が少しずつおかしくなっていく作品のなかでほとんど唯一の善なる存在となった。 終盤には7年後の世界が描かれ、渉は教師になるという夢を叶え、赴任先でみのりと運命の再会を果たす。つい先週まで高校生にしか見えなかったのに、しっかりと新人教師に見えるのだからすごい。純粋さはそのままに、自分も大人になったのだからとみのりとの関係を進めようとする。その青さがみずみずしい。 母に対する怒り、好きになってはいけないという理性との戦い、それでも抑えきれない想い…20代前半だからこそ演じることができるものがぎゅっと詰まっているようだった。 現在20歳の野村。ぜひ演じられるうちにたくさん学生役をやってほしい。 (文・あまのさき)
あまのさき