異様なムードでも勇敢に 快勝で締めくくり―サッカーW杯予選
君が代の斉唱中から響くブーイング。 試合中は相手サポーターが乱入し、異様なムードに包まれたスタジアム。難しい環境下でも日本は勇敢で、したたかだった。3ゴールの快勝。「厳しい戦いを覚悟しないといけない。チームとしての力を最大限に発揮する」。主将の遠藤が語っていた通り、きっちりと差を見せつけた。 序盤はひやりとする場面も多かった。人数をかけて守る相手を崩せない中、セットプレーで打開した。40分ごろに久保のCKに小川が飛び込み、その後も板倉が続く。心理的にも2点リードでの折り返しは大きかった。 今回のアウェー2連戦は、上田、谷口と攻守の要がけがで不在。最前線の小川はこの日も役目を果たし、出場機会の少ない瀬古らも大事な局面で奮闘した。森保監督は「全員ができることをしっかりと準備してくれた。みんなのエネルギーで勝てた」。スタメン5人の入れ替えは奏功した。 最終予選を負けなしで年内の代表活動を終えた。「一歩一歩、目標に向かって前進していくこと。今まで通り、チーム一丸となってやっていきたい」と指揮官。高まるチームの成熟度とともに、W杯出場が着々と近づいてきた。