石破首相、トランプ氏就任前に対面会談へ調整…今月中旬の南米訪問後に米国に立ち寄る方向
石破首相は今月中旬に予定する南米訪問後、米国に立ち寄り、米大統領選で勝利した共和党のトランプ前大統領と会談する方向で調整に入った。来年1月の就任前に対面会談で信頼関係を築き、日米同盟の安定化への布石としたい考えだ。両氏は7日には電話で会談し、早期に対面で会談することで一致した。 【ひと目でわかる地図】全米の開票結果
複数の政府関係者が明らかにした。トランプ氏との会談場所は、拠点とするニューヨークか邸宅があるフロリダ州が有力だ。実現すれば、首相就任後初の訪米となる。
トランプ氏の外交は各国首脳との個人的な関係に左右される傾向が強い。2016年大統領選の直後には、当時の安倍首相がニューヨークを訪れ、就任前のトランプ氏と外国首脳として初めて会談し、その後の蜜月関係につなげた経緯がある。
石破首相とトランプ氏の電話会談では、日米同盟を強化し、より高い段階に引き上げることを確認した。首相は会談後、首相官邸で記者団に「装備、運用、統合面、色んな観点から同盟の強化を精力的に議論していきたい」と意欲を示した。約5分間と短時間だったが、首相は「非常にフレンドリーな感じがした。本音で話ができる方だという印象を持った」と語った。
首相は、ペルーで15~16日に開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議、ブラジルで18~19日に行われる主要20か国・地域(G20)首脳会議に出席する。この間、バイデン米大統領とも会談予定だ。