堀跡から出土、土瓶や鍋など20点 原田旧宅で企画展 三重・松阪
江戸後期、武士暮らし知る
三重県松阪市殿町の原田二郎旧宅で現在、同敷地内から出土した江戸時代後期から明治時代を中心にした陶磁器や置物など20点を展示する企画展「松坂城下の武家のくらし」が開かれている。4月27日まで。 原田二郎旧宅は、江戸時代末期の町奉行組同心の武家屋敷。明治から大正にかけての実業家で、現在の公益財団法人原田積善会を設立した原田二郎の生家でもある。 敷地内の奥には、明治初期まで松坂城の堀があり、2011(平成23)~12年にかけて市が発掘調査を行ったところ、数百点に及ぶ陶磁器や瓦などが出土した。当時の人たちは、使い古して使えなくなった物を堀に捨てていたとみられ、多種多様な遺物が発見されたという。 会場では、そのうちの20点を展示。子供がままごとに使った、ミニチュアサイズの陶器の入れ物や、幕末に大流行した土製の玩具「泥面子(どろめんこ)」、鉄の溶液を発酵させた染料・鉄奨水(かねみず)を作るための「お歯黒壺(つぼ)」、猪口(ちょこ)、土瓶、とっくり、鍋などが並び、当時の武士階級の暮らしを垣間見ることができる。 開場は午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)。毎週水曜休館。入館料は一般100円、18歳以下無料。 問い合わせはNPO法人松阪歴史文化舎TEL0598(21)8600へ。