【ハイキュー!!】SPYAIR KENTA&YOSUKE対談 「10年前から、僕らは『ハイキュー!!』のアニメと共に進んできた」「現実の男子バレーだと石川祐希選手を名前も知らずにかっこいいと感じてました(笑)」
――曲を聴かせていただいて、特に「もう一回のない。 そんな瞬間が ずっと 繋がってくように」というところが、とても春高バレーっぽいなと感じたのですが。これまでのSPYAIRが手掛けた『ハイキュー!!』曲の集大成でもあるそうですね。 KENTA 分かりやすいところで言えば、歌詞ですかね。今まで僕らがやってきた「イマジネーション」「アイム・ア・ビリーバー」「One Day」を作詞者のMOMIKENが、作中に出てくる「バレーボールは繋ぐ球技」という部分にヒントを得て、その3曲を繋げて、さらにこれから先にまた繋いでいくという思いを込めて書いたんです。 そこが今回の作品にすごく合っていると思います。あと「オレンジ」というタイトルは、夕日にかけていて、また次の明日に繋がるっていう意味もあるんです。終わりでもあり、未来に繋がるっていう意味でもあるんで、バンドの状況にもすごくフィットしてて。そこがこの曲が僕たちの『ハイキュー!!』ソングの集大成ということだけでなく、自分たちバンドの現状にも当てはまっているんですよね。 ――映画もやはり『ハイキュー!!』の1つの集大成というところがありますが、それも意識されたりしましたか。 KENTA もちろんもう10年前から、僕らは『ハイキュー!!』のアニメと共に進んできたので、お互いに今までやってきたものをここで爆発させるっていう意味は大いにありますね。
――実際のバレーの試合はご覧になったりしますか。 YOSUKE めちゃくちゃミーハーなんですけど、世界大会とか日本代表は観たりはしますね。テレビつけて試合をやってたら観ます。 ――SPYAIRさんは『ハイキュー!!』にずっと関わってらっしゃいますが、最初に関わった時には、原作とかアニメとかご覧になったりして、どんな感想を持ちましたか? KENTA 僕が『ハイキュー!!』に初めて触れたのは『週刊少年ジャンプ』で連載が始まった時ですね。僕ら世代だと『SLAM DUNK』がめちゃくちゃ人気で、『SLAM DUNK』に感化されてバスケ始めた人がたくさんいて。それから『ハイキュー!!』が始まるまでの間は、あんなに正当派なスポーツ漫画ってなかったじゃないですかね。 当時ちょっとファンタジーな感じのスポーツ漫画が多かった中で、『ハイキュー!!』はある意味異質だったんじゃないかと。でも蓋を開けたらすごい人気で、「なんだかんだみんなやっぱり正統派が好きなんだ」って(笑)。 ――なるほど。 YOSUKE 僕はリアルタイムの中学生、高校生ぐらいの時にアニメが放送されていて、周りで熱が高まってるのはすごい感じてました。ただ僕はサッカー部だったんで当時は観てなかったんですが、今回のお話いただいてから改めて何回も観返しました。さっきKENTAが言ったように、『ハイキュー!!』には必殺技がない。高校生が日々の生活の中で、部活で技術を磨いたり、根性を叩き直したりといった描写がものすごくリアルに感じました。 だから漫画の連載自体は終わっても、未だに根強いファンがたくさんいるのもよくわかりました。気持ちが清々しくなれるというか、純粋な青春の描写があるので。バレーボールに対してとか、仲間に対してとか、敵に対してもちゃんとリスペクトがあったりとか。僕自身も青春をつぎ込んだサッカー部での部活時代のことを思い出しました。それくらい現実味のある作品だなって思いましたね。