「次走の有馬記念を勝てると思います」 ジャパンC2着から〝有言実行〟 ルメール&ハーツクライの記憶
[GⅠジャパンカップ=2024年11月24日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝2400メートル] 今週末、東京競馬場ではGⅠジャパンC(芝2400メートル)が行われる。世界に知られるこの大一番を3勝しているのがランフランコ・デットーリ騎手(53)。その3勝がいずれもハナ差なのだから鞍上が違ったらどうなっていたのか?と、いやが応でも考えてしまう。 その最後の1着こそ2005年。イギリスのアルカセットによる勝利で、当時の走破時計は2分22秒1(良)。18年にアーモンドアイが2分20秒6(良)という驚異のレコードを叩き出すまで、長らく保持されたレコードだった。 そして、そんなレコード決着でハナ差2着だったのがハーツクライ。鞍上は当時まだ短期免許での騎乗をしていたクリストフ・ルメール騎手だった。 その後、香港で顔を合わせた同騎手が次のように言っていたのが昨日のことのように思い出される。 「ハーツクライはあの時計でハナ差まで迫ったのだから、次走の有馬記念を勝てると思います」 この年のGⅠ有馬記念にはディープインパクトが出走していた。その時点でのディープインパクトの戦績はデビューから7戦して全勝。無敗の3冠馬だった。そんな強敵が相手だったにもかかわらず「勝てると思う」と言ったルメール騎手は、まさに有言実行。実際に勝利して、競馬ファンをアッと言わせたのだ。 さて、今年のジャパンC。そのハーツクライの子ドウデュース(牡5・友道)が日本の大将格なら、アイルランドから乗り込んで来たのがディープインパクト産駒のオーギュストロダン(牡4・Aオブライエン)。さらにはルメール騎手騎乗のチェルヴィニア(牝3・木村)もいて面白いレースとなりそうだ。東京競馬場に刮目したい。(平松さとし)
東スポ競馬編集部