クルド人の祭り利用、一時認めず 埼玉県の公園、管理側が謝罪
埼玉県のクルド人支援団体が民族の祭り「ネウロズ」のため、県営公園の利用を申し出たところ、管理者の県公園緑地協会が「一般の方とのトラブルを避けるため」との理由で不許可とする方針を示していたことが24日、関係者への取材で分かった。協会側はその後、音楽の演奏禁止を条件として使用可能と伝え「当初の対応は誤りだった」と謝罪した。 埼玉県には、トルコ政府の迫害などを理由に渡航したクルド人が多く住む。祭りは「日本クルド文化協会」などの主催で、3月20日に予定されている。 支援団体「在日クルド人と共に」の温井立央代表が1月、秋ケ瀬公園(さいたま市)を利用したいと相談したが、緑地協会は「貸し出しを懸念する電話やメールが来ている。利用者や事務所員の安全を担保できない」とし根拠の規定も示さなかった。 温井代表によると、過去に同公園で3度、祭りを開催したが、周辺からの苦情などはなかった。 埼玉県では昨年7月、殺人未遂容疑でクルド人が逮捕される事件が起きた。直後から公園使用を懸念する連絡が寄せられ始めたという。