要介護認定調査の時だけ「元気にふるまう」80歳父。認定結果【介護度低め】で家族は困惑。よい対策はありますか?
年末年始の帰省時、親の小さな変化に気づき「そろそろ要介護では?」「要介護度が上がったのでは?」などと感じた人もいるでしょう。 【一覧表2枚】要介護認定調査「正しい判定を受けるためのコツ3つ&調査の主な項目」を分かりやすい表で見る 介護保険サービスの利用するために必要なのが、どのくらい介護を必要とするかを判定する「要介護認定調査」です。 実は、介護保険の認定調査で起こりがちなのが「高齢者本人がよく見せようと頑張りすぎる」こと。今回の相談者の由美子さん(仮名・40代)も、そんな父親に悩んでいるようです。 話を聞いてみましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【お悩み】80歳父、要介護認定調査の時だけ元気になります。介護度が低く認定されてしまうので困っているのですが……。
80歳になる父が、認定調査のときだけ元気になることに困っています。 調査員から「これできますか?」と聞かれると、本当はできないのに「できます!」と答えてしまったり、「やってみてください」と言われると一生懸命がんばって無理をしてやってしまったり……。 本人が元気に振る舞うので、調査員に本当のことが伝わらず、結果として介護度が低く認定されてしまいました。 正しい判定をもらうには、どうすれば良いのでしょうか?
「要介護認定調査あるある」ですね!でもそれでは困りますよね……。
高齢者が認定調査の際に、できないことを「できる」と答えてしまったり、普段やらないことを調査員の前で張り切ってやってしまったりするのは、実はよくあることです。 ただ、実際の状態とは異なる介護度に認定されてしまうと、必要なサービスが受けられなくなったり、介護保険で利用できる費用の上限が少なくなったりするなどの影響が出るため、困ってしまいますよね。 そこで、今回は、認定調査で正しい判定を受けるための3つのコツを紹介していきます。
要介護認定調査で正しい判定を受けるためのコツ3つ
●【一覧表】要介護認定で正しい判定を受けるためのコツ3つ ●(1)家族が立ち会う 正しい判定を受けるには、調査員に普段の状態を把握してもらうことが何よりも大切です。 そのため、認定調査のときには、本人の状況をよくわかってる家族が立ち会うようにしましょう。 家族が立ち会っていれば、いつもできないことがたまたまできてしまっても、家族から調査員に普段の状態を伝えることができます。 しかし、本人の目の前で「いつもはできません」と調査員に言ってしまうと、プライドを傷つけてしまうことになりかねませんよね。 そのような場合は、やんわりと「今日はなんとかできたけど、手伝うことも多いよね」などと伝えると良いでしょう。 また、事前に調査員へ「最後に本人が聞いていないところで話を聞いて欲しい」と伝えておくと時間をとってもらえますので、その時に実際の状況を説明しましょう。 ●(2)普段の様子を記録しておく 本人が生活の中で何ができるかできないか、家族が行っている介護の内容など普段の様子を日頃から詳細に記録しておきましょう。 生活の様子をスマートフォンの動画や写真で残しておき、調査員に見てもらうのも方法のひとつです。 認定調査の時には、その記録をもとに正確な情報を伝えることができます。 加えて、普段の生活での困りごとや介護者が大変だと感じていることも忘れずに伝えてください。 調査員が重要な出来事だと判断すれば、調査票に「特記事項」として記載してくれます。この「特記事項」も正しい判定を受けるための重要な情報となります。 ●(3)調査内容を把握しておく 認定調査は「基本調査」という74項目の質問に口頭で答える形で進められます。 次々と質問されるので、何を聞かれるか内容がわからないまま調査を受けると、記憶も曖昧で焦ってしまい、正しい状況を伝えられないかもしれません。 そのため、認定調査を受ける前には、どのような質問をされるのか内容を把握しておくと落ち着いて答えることができるでしょう。