要介護認定調査の時だけ「元気にふるまう」80歳父。認定結果【介護度低め】で家族は困惑。よい対策はありますか?
介護認定調査の主な項目とは?
では、介護認定調査の主な項目についても整理してみましょう。 ●【一覧表】介護認定調査の主な項目 (1)身体機能・起居動作 ・体に麻痺や拘縮があるか ・寝返りができるか ・起き上がりができるか ・座った状態を保持できるか ・片足で立てるか など (2)生活機能 ・移動の介助が行われているか ・飲み込みはどうか ・食事に介助が必要か ・1人でトイレに行けるか ・外出の頻度はどのくらいか など (3)認知機能 ・意思の伝達ができるか ・生年月日・年齢を答えられるか ・自分の名前が答えられるか ・自分がいる場所を答えられるか など (4)精神・行動障害 ・物を取られたなど被害的になるか ・作り話をすることがあるか ・昼夜逆転があるか ・大声出すことが頻繁にあるか ・介護に抵抗することがあるか ・ひどい物忘れがあるか など (5)社会生活への適応 ・お金の管理ができるか ・介助なしに薬を飲めるか ・介助なしに買い物ができるか ・簡単な料理ができるか など 認定調査で質問される項目の詳細は、厚生労働省がウェブサイトに掲載しています。 初めて介護認定調査を受ける場合などは、一度目を通しておくと良いでしょう。
介護認定のやり直しは可能?
要介護認定の結果に納得いかなかった場合、介護認定のやり直し(再認定)は可能です。 「不服申し立て(審査請求)」と「区分変更申請」の2つの方法がありますが、審査請求は結果が出るまでに数カ月かかるため、筆者としては「区分変更申請」をおすすめします。 「区分変更申請」であれば、1カ月程度で結果が通知されます。 ただし、区分変更申請をしても必ずしも希望の介護度に認定してもらえるとは限りません。「介護度が高くなる」と想定して申請しても、逆に介護度が下がってしまうこともあるので、注意してください。
参考資料
・厚生労働省「認定調査員テキスト2009改訂版(平成27年4月改訂)」 ・東京都福祉局「介護保険の審査請求(不服申立て)」 ・江東区「要介護・要支援認定の申請について(区分変更申請)」
中谷 ミホ