迷える30代を救う! 悩んだとき、立ち止まったときに見るべき映画4選
キャリアをどうするか、結婚を見据えた恋愛をすべきか、出産のリミットが気になるなど、人生の選択や決断を目前にしながら葛藤する30代。どう歩んでいけばいいのか迷ったとき、参考になるのはカルチャーの力。共感したり、思わぬ道を知ったり、固定観念を覆してくれたり・・・人それぞれの生き方と“私らしさ”を再発見するきっかけに!
『セイント・フランシス』(2019年)
34歳で独身のブリジットは、大学を1年で中退し、レストランの給仕として働いている。親友は結婚し、今では子どもの話に夢中で会話についていけない。自分では一生懸命生きているつもりでも、周囲からの同情的な視線に傷つき、さえない日々に気持ちが沈む。そんなブリジットの転機となるのが、夏の短期のナニー(子守り)の仕事。6歳の少女フランシスと彼女の両親であるレズビアンカップルとの出会いを通して、ブリジットはひと筋の光を見いだしていく。「私なんて」と卑屈になることで視野が狭くなっていた自分に対する気づきから等身大に描かれる恋愛や生理のわずらわしさまで、30代の“あるある”と優しいメッセージに心癒やされる。
『わたしは最悪。』(2021年)
学生時代は何でも人より秀でていて、アート系の才能や文才もあるのに「これ!」という道を見いだせず、中途半端なままなユリヤ。成功した年上の恋人は“女性としての幸せ”の型にはめようとするが、納得できない。そんななか、若くて魅力的な男性と出会い、一般的には非常識だとされるわが道を突き進む。アラサーのユリヤが「自分は特別な人間」だと思う気持ちと、現実とのギャップは年齢を重ねるにつれてしんどくなっていく。恋愛でもキャリアでも、人はどの時点で自分が「何者かになれた」と思うのか? ユリヤの20代後半から30代前半の人生模様は、あきれながらも背中を押されるようなエンパワーメントに満ちてる。
『喪う』(2024年)
病気で寝たきりになった父親を自宅で介護するために、父親と同居するレイチェル(ナターシャ・リオン)のもとに、疎遠だったケイティ(キャリー・クーン)、クリスティーナ(エリザベス・オルセン)の姉妹がやってくる。独身でゆるく生きているように見えるレイチェルに対して、しっかり者で10代の娘に手を焼くケイティは当たりがきつく、家族思いのクリスティーナはバランスを取ろうとする。しかし、次第に三姉妹の本音が浮き彫り……。親の健康不安をきっかけに、兄弟姉妹の関係性に大きな変化が生じるケースは少なくない。三者三様の生き方を選んだ3人の葛藤は、30代で考えておきたい問題のヒントが詰まっている。Netflix映画 独占配信中。
『ラブ・リセット 30日後、離婚します』( 2023年)
どんなに大恋愛の末に結婚したとしても、日々の生活の中では愛の輝きも色あせる。トキメキがいつしかマンネリに変わるという経験は、多くの人が身に覚えがあるはず。自称知的でハンサムだがどんくさいノ・ジョンヨルと名家出身で敏腕映画プロデューサーだが大ざっぱなホン・ナラは、親の反対を押し切り結婚するも、互いのすべてが嫌になり離婚を決意する。だが、裁判所の調停で熟慮期間を経た30日後の離婚が決まった矢先に、交通事故で記憶を失う。もし、ゼロからやり直すことがきるとしたら、二人は新鮮な気持ちを取り戻せるのか。『椿の花咲く頃』のカン・ハヌルと『還魂』のチョン・ソミンが、息の合ったコミカルな演技で魅せる。